高速道路の「歩行者立ち入り」なぜ起こる? 「原付」に乗る若者も多い? 各社の対策と遭遇時の対処法は

高速道路ではときどき、歩行者などが誤って立ち入ることで通行止めになることがあります。一体なぜなのでしょうか。

あとを絶たない「誤進入」 1日9件以上発生

 クルマや125cc以上のバイクでしか走行できない高速道路ではときどき、誤って歩行者などが立ち入ってしまい、通行止めなどの規制がかかる場合があります。
 
 なぜ、このような「誤進入」が発生するのでしょうか。

歩行者・自転車立ち入り禁止の表示
歩行者・自転車立ち入り禁止の表示

 高速道路は高速自動車国道と自動車専用道路の2種類があり、どちらも主にクルマか125cc以上のオートバイが通行でき、歩行者や自転車は進入してはなりません。

 高速自動車国道法17条1項でも、原則的に高速道路に人が立ち入ることは禁止と明示されています。

 しかし、歩行者などが誤って立ち入ってしまうケースがあとを絶ちません。

 国土交通省の調査によると全国の「高速道路での誤進入」の報告数は、2021年は3392件。内訳を見ると、原付が1925件、徒歩(国土交通省の表記)が1021件、自転車は441件あります。

 また首都高速道路(首都高速)でも誤進入についての調査結果を公表しており、2022年度では原付が250件、歩行者は124件発生したと言います。

 このうち、歩行者は「酒酔い」によるものが35件、「認知症」が41件と報告しています。

 これらを含め、首都高速は誤進入の理由として以下のようなものを挙げています。

・高齢者(認知症含む)が一般道路と間違えて誤進入
・酒を多く飲んだ人が、高速道路と認識できずに誤進入
・自宅への帰路で、道を聞くために料金所まで進入
・過日に未払いだった料金を支払いに料金所まで進入
・ナビアプリで高速道路を使用したルート設定のまま誤進入

 なかでも原付の誤進入は、「ナビアプリの設定ミス」に起因するという結果を見ると、現代人のスマホ依存を如実に物語っている結果とも言えます。

 実際に、ナビアプリのミスによる誤進入では20代以下の若年層も増えているようです。

 また、全体の数としては少ないものの、(日本語での応答が不可能な)外国人による誤進入も13件とあり、今後インバウンド需要が復活するにつれてこの数字も上がってくる可能性があります。

 さらに、認知機能の低下によって慣れた道でも迷うという症状もみられる認知症では、一般道路と間違えるだけでなく、間違ったこと自体も認識できないこともあります。

 では、各高速道路会社はどのような対策を講じているのでしょうか。首都高速の担当者は以下のように話します。

「首都高速では『自動車専用道路』や『車両進入禁止』の標識を設置するだけでなく、大型の注意喚起看板(横断幕)の設置、路面に矢印や文字などを配置しています。

 さらに追加対策として、歩行者や自転車などの立入を物理的に阻止する『ラバーポール』の設置や注意喚起の看板を追加で設置したり、高速道路と一般街路を区別するために舗装を黄色くペイントするなどを実施しています」

 単に文字で誤進入を知らせるだけでなく、色分けをしたり、物理的に進入を防ぐ対策を取っているようで、複数のランプが交差する入口などでは青や赤などカラー舗装となっている箇所も増えてきています。

 さらに一部の出入口には、両脇に検知センサーを設置し、警告表示版の点灯とともに警告音声スピーカーから音声と表示によって、誤進入であることを伝え退出を促す「立入、逆検知・警告システム」の導入もはじまっていると言います。

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1件のコメント

  1. 高速道路に立ち入る歩行者、原付バイクに乗る人、皆さん東南アジア系が多いですよ

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