「えっ…」 雨で前が見えない!? 劣化した「ワイパー」は危険! メンテナンスの最適なタイミングと交換方法とは

「ワイパーゴム」の上手な交換方法は?

 前出の自動車整備士A氏によると交換のタイミングについては半年から1年のようですが、実際にワイパーゴムはどのような手順で交換すれば良いのでしょうか。

「ワイパーゴム」と「ワイパーブレード」は定期的に交換しましょう
「ワイパーゴム」と「ワイパーブレード」は定期的に交換しましょう

 新しいワイパーゴムは、多くのカー用品店やディーラー、ガソリンスタンドで販売されています。

 ワイパーゴム自体の価格は、種類や長さにもよりますが、安いものだと安い物だと1本1000円前後、撥水機能を備えるなど高性能なものだと2000円から3000円ほどとなります。

 自分のクルマに合うサイズを探すには店員に尋ねるか、パッケージに記載されている対応車種を必ず確認しましょう。

 また、基本的にフロント用とリア用でゴムの長さが違うので、購入する際は間違えないように注意してください。

 ワイパーゴムを交換する手順は、まずワイパーアームからブレードを取り外します。

 ブレードを外さなくともワイパーゴムの交換は可能なのですが、無理な体勢で作業をすると思わぬ場所に力がかかり、ブレードやアームが曲がる可能性も。もしアームが曲がってしまうと、ガラス面に密着せずワイパーそのものが機能しなくなります。

 こうなると高額な修理費の発生に繋がるので、安全のためにもブレードを取り外してからワイパーゴムを交換すべきでしょう。

 また、アームからブレードを取り外した際には、アームに取り付けられているバネによって勢いよく倒れてフロントガラスにぶつからないように注意してください。

 ワイパーアームは硬い金属なので、当たりどころが悪いとガラスが割れてしまうことがあります。

 このような事態にならないよう、ガラスとアームの間にはタオルや雑巾などの布を挟み、前もってアームを優しく倒しておくと安心です。

 ワイパーブレードを取り外したら、ブレードの端にある「ゴム止め」を外します。

 ゴム止めを外した側にワイパーゴムをスライドさせるとワイパーゴムが取り外せるので、今度は逆の手順で新しいワイパーゴムに交換し、ブレードをアームに取り付けましょう。

 また、「エアロタイプ」と呼ばれる一風変わった形状のワイパーも存在し、これはワイパーゴムが金属レールの土台に装着される形でブレードに取り付けられています。

 このタイプのワイパーゴムを交換する際は、ブレードから金属レールごと取り外し、新しいワイパーゴムを再度レールに取り付け、再びブレードに装着しましょう。

 ここまで紹介したワイパーゴムの交換作業は、ワイパーゴムを販売しているカー用品店やディーラー、ガソリンスタンドでお願いすることもできます。

 交換の工賃として、ワイパーゴムにくわえて1000円から2000円ほど必要になりますが、自分で交換するのが面倒な人や、前述したアーム曲がりやガラス割れなどのトラブルを避けたい人には、作業を依頼することをおすすめします。

※ ※ ※

 このように、雨の日の安全な走行にはワイパーの定期的なメンテナンスが必要不可欠です。

 前回いつワイパーのメンテナンスをしたのか覚えていないという人は、降雨の多い季節に備えてワイパーゴムを交換してみると良いでしょう。

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Writer: 大西トタン@dcp

(株)デジタル・コンテンツ・パブリッシング所属の編集者・ライター。幼少期に父親と一緒に灯油でエンジンのプラグを磨いたのをきっかけに車好きになる。学生時代はレーサーを目指しカートに挑むも挫折。現在は磨いた腕と知識を武器に自動車関係の記事をメインに執筆。趣味は週末に愛車フリードでのグルメ自販機巡り。

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