トヨタが新しい「C-HR」世界初公開! 斬新デザインは「新旧」どう変わった? 7年ぶり全面刷新で初代の「驚き」超えた? 欧州でお披露目

初代の大胆さに「洗練」をプラスした新型のスタイリング

 そのひとつが、トヨタ車初となる「フラッシュドアハンドル」の採用で、駐車時や走行中はボディパネルの面と一体化し、使用時のみ外に飛び出す形状のドアハンドルとなっています。

 レイアウト位置こそ異なりますが、初代C-HRが後席ドアハンドルをサイドウィンドウのラインと一体化させたことで、2ドアクーペ風にみせたデザイン手法をさらに洗練させていることがわかります。

新旧「C-HR」のサイドフォルムを比べると、初代がシャープなキャラクターラインを採用するのに対し、新型では連続的に変化する有機的な洗練された面構成へと進化していることがわかります[上:新型(2代目)C-HR/下:初代C-HR]
新旧「C-HR」のサイドフォルムを比べると、初代がシャープなキャラクターラインを採用するのに対し、新型では連続的に変化する有機的な洗練された面構成へと進化していることがわかります[上:新型(2代目)C-HR/下:初代C-HR]

 20インチの大径タイヤ(初代は最大19インチ)や、車体後部の4分の3をブラック面が占めるバイトーン(2トーン)カラーを与えることで、さらなるインパクトを与えています。

 また初代のキーンルックに対し、新型C-HRはハンマーヘッド(シュモクザメ)をモチーフとした新世代フロントデザインと組み合わせました。

 テールまわりも、初代が採用したリアフェンダーとテールランプがそれぞれワイドに張り出すデザインをモチーフにしながら、左右のリアコンビランプをつなぐLEDのガーニッシュとセンター部の車名ロゴとともに、全体にシャープなイメージへ刷新しました。

 さらに空力的にも整合性が加えられ、フロントバンパーの形状からリアスポイラーに至るまで、空気の流れを最適化しています。

 このように成功した初代のイメージを継承しながらも細部まで洗練度も高めたことで、新型C-HRはさらに大胆な進化を遂げました。

 ボディサイズは、全長4360mm×全幅1830mm×全高1558-1564mm、ホイールベース2640mm。

 この数値は、かねてより新型C-HR発売を予告していたトヨタのオーストラリア法人が明らかにしたものです。

 ちなみに初代C-HRが全長4385-4390mm×全幅1795mm×全高1550-1565mm、ホイールベース2640mm(日本仕様)。

 新型も初代とほぼ同等サイズで、ホイールベースはまったく同じです。全長のみ25-30mm短くなっており、前後オーバーハングが短くされたことが数値のうえでも確認できます。

 欧州仕様に搭載されるパワートレインは、HEV(ハイブリッド)とPHEV(プラグインハイブリッド)が設定されます。

 そのうちHEVは2タイプが用意され、より強力になった高電圧リチウムイオン電池やパワーコントロールユニットなど、全体に進化した最新第5世代のハイブリッドシステムを搭載します。

 オーストラリアでの発表によると、2WD(FF)モデルは1.8リッターガソリンエンジンとフロントモーターの組み合わせで、システム最高出力は103kWです。これは現行型に対し15%出力向上が図られています。

 もうひとつは、よりパワフルな2リッターエンジンと前後モーターの組み合わせで、システム最高出力は145kWを発揮します。C-HRとして初となる4WDハイブリッドモデルにも設定されます。

 なおPHEVは2リッターエンジンと組み合わされますが、詳細についてはまだ明らかにされていません。

※ ※ ※

 初代C-HRは、欧州とともに日本でも大きな反響となり、発売開始翌年の2017年には、SUVカテゴリーにおける新車販売台数1位となるなど、好調な販売成績を残しています。

 ただしその後、コンパクトSUVカテゴリーに「ライズ」「ヤリスクロス」「カローラクロス」と矢継ぎ早に新型車を追加。先駆者だった初代C-HRは、2023年7月下旬で国内の生産を終了すると公式サイト上で発表しています。

 今回の欧州発表に対し、いまのところ国内で新型C-HRの発表は行われていませんが、今後の国内での動向にも注目が集まります。

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