レクサスが全長5m級「タフ顔SUV」世界初公開! スクエアデザイン採用の「高級オフローダー」 新型GXは日本や中国に導入される?

新型GXは、中国にも導入される? ライバルはどうなる?

 一方、中国市場におけるGXは2003年に初投入、その後も他の市場と同時にフルモデルチェンジを歩んでいます。

 2012年には1GR-FE型4リッターV型6気筒エンジンを搭載する中国独自の「GX400」が登場し、1UR-FE型4.6リッターV型8気筒エンジンを搭載する「GX 460」を置き換えました。

 その際にエクステリアデザインも改められてスピンドルグリルが採用されましたが、2017年11月には中国市場での販売を終了することになります。

 それ以来、中国では並行輸入のGXが非常に高い値段で取引されていました。

 中国の中古車サイトを覗いてみると、2023年モデルのGX 460(カナダ並行)が122万元(邦貨換算:約2392万1000円)で掲載されています。

 さらには、未登録・未走行で2010年モデルのGX460(中国正規)が111万元(約2176万4000円)、走行距離1万キロな2022年モデルのGX460(アメリカ並行)が108万元(約2129万3000円)と続きます。

 GXは新車時には90万元ほどで販売されていましたが、10万キロ走行のGX400でも60万元(約1172万6000円)の値段がつくことから、いかにこのモデルが中国で必要とされているかがわかると思います。

「長城汽車」は2021年に新ブランド「タンク」をローンチ(撮影:加藤博人)
「長城汽車」は2021年に新ブランド「タンク」をローンチ(撮影:加藤博人)

 では、今般お披露目された新型GXが中国で販売される可能性は実際どうなのでしょうか。

 中国ではいま、高級さと悪路走破性を兼ね備えた「ラグジュアリーオフローダー」への需要が高まっており、中国メーカー各社は新型車をリリースしています。

 老舗SUVメーカーの「長城汽車」は2021年に新ブランド「タンク」をローンチしており、この新たな市場におけるパイオニア的存在として認識されています。

 また、電動車における世界トップシェアを誇る「BYD」などは「100万元超(約2000万円)」クラスを取り揃える「仰望」ブランドを2023年に立ち上げ、ローンチモデルとして超高級電動SUV「U8」をリリースしました。

 元から人気のあるGXがさらに磨きをかけて再登場することは、中国でも大いに歓迎されることでしょう。

「BYD」は「仰望」ブランドを2023年に立ち上げ、ローンチモデルとして超高級電動SUV「U8」をリリース
「BYD」は「仰望」ブランドを2023年に立ち上げ、ローンチモデルとして超高級電動SUV「U8」をリリース

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 また、新型GXは北米を皮切りに2023年末より順次各市場にて展開すると発表しています。

 レクサスの中国法人はレクサス「LBX」に関する情報は出していないものの、新型GXについては中国語版プレスリリースを掲載しており、この点からも中国導入はかなり現実的であると推測できます。

 同様に日本でも詳細なリリースが掲載されていることもあり、導入の可能性が高まります。

【画像】日本にも導入!? タフ過ぎる「GX」を写真で見る!(写真:50枚以上)

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Writer: 中国車研究家 加藤ヒロト

下関生まれ、横浜在住。2017年に初めて訪中した際に中国車の面白さに感動、情報を集めるうちに自ら発信するようになる。現在は慶應義塾大学環境情報学部にて学ぶかたわら、雑誌やウェブへの寄稿のみならず、同人誌「中国自動車ガイドブック」も年2回ほど頒布する。愛車は98年式トヨタ カレン、86年式トヨタ カリーナED、そして並行輸入の13年式MG6 GT。

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