なぜ「ハザードスイッチの位置」みんな違う!? 「バラバラ設置」も近年は「統一」傾向? 流れを生んだ「最新装備」とは

レンタカーなど普段と違うクルマに乗った時、地味に戸惑うのが「ハザードランプ」のスイッチ位置かもしれません。統一されることはないのでしょうか。

車内レイアウト決定に際し常に発生していた「ポジション争い」とは

 クルマによって配置されている位置がバラバラな「ハザードランプ(非常点滅表示灯)」のスイッチ。
 
 非常に重要なスイッチのはずなのに、なぜ位置が統一されないのでしょうか。

意外と違う! ハザードランプスイッチの配置場所は車種によってまちまちです[画像はイメージです]
意外と違う! ハザードランプスイッチの配置場所は車種によってまちまちです[画像はイメージです]

 カーシェアなどが普及してきていることで、さまざまな車種のクルマを運転する機会があるという人も多いでしょう。

 ただ初めて乗るクルマだと、まずはスタートスイッチを探してしまいますし、シフトの操作方法やその他のスイッチの位置が違い、戸惑ってしまうこともしばしばです。

 せめて、緊急時やクルマを停めたときに操作することがあるハザードランプのスイッチ(ハザードスイッチ)は、位置を統一して欲しいものですが、意外とメーカーや車種ごとにバラバラだったりします。

 シフトレバーやウインカー、ワイパー、ヘッドライトスイッチ、エアコンパネル、インフォテインメントシステムなど、クルマを運転する際に使う装備については、人間工学を専門とする内装設計のスペシャリストが、これまでの実績や知見をもとにして、インテリアデザイナーと相談しながら決められています。

 なにより大事なのは、ドライバーが正しい姿勢でシートへ座った状態でハンドルを握ったときに、背中を浮かせずに操作ができることです。

 これらを考慮して、優先度が高いものから、前後方向や高さ方向の位置を決め、レイアウトされていきます。

 車内装備のレイアウトを行う、とある国産自動車メーカーの内装設計者に取材をしたところ、次のように説明します。

「緊急に操作が必要となるハザードスイッチは、やはり優先度が高い重要なスイッチのひとつだと考えています。

 ただ緊急時に使う非常に重要なスイッチではあるものの、シフトレバーやナビゲーションのタッチパネル、エアコンの温度調整やデフォッガーなどの操作スイッチに比べ、運転中の使用頻度がそれほど高いわけではありません」

 こうした理由から、ハザードスイッチをいわゆる「一丁目一番地」(最優先すべき要素)の操作系統として配置するには、ちょっと「もったいない」という考えがあるそうです。

【画像】意外と「あちこち」にあった!? ハザードスイッチの位置を写真で見る(18枚)

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