トンネルとは違う!? 山道で目にする「覆道」って何? ドライブスポットとして注目される意外な理由とは
なぜ人気? 覆道愛好家に聞いてみた!
災害から道路を守る目的で設置される覆道ですが、実はその目的や構造から、景観を楽しむドライブスポットとしても注目されています。
覆道は片側が災害をもたらす可能性のある山だとすると、反対側は海や川、谷などになっている場所に設置されることが多く、吹き抜けや窓越しに絶景が見えることも多々。わき見運転は禁物ですが、トンネルと違い、クルマで通過するだけでも爽快な気分になれることでしょう。
そんな覆道をこよなく愛している人が近年増加中だというのですが、その理由は「映える」からだそう。巨大で迫力のある建造物自体も、光と影の織りなす内部の光景も、支柱を含めた外部の絶景も、とにかく「絵になる」のだと覆道ファンは口をそろえます。
覆道を目的に旅をするというIさん(40代男性)は、「設置されている場所が違うから当たり前ですが、覆道はひとつとして同じものがありません。そのため撮影し甲斐がありますし、いろいろ行ってみたくなるんです」と覆道巡りの魅力を教えてくれました。
覆道撮影にあたって注意しなければならないのが、安全についてです。覆道内に駐車しないのはもちろん、外であっても他の交通の邪魔にならないようにしなければなりません。また、覆道内を歩く場合は走行しているクルマに気をつける必要があります。
覆道によっては歩行者禁止のところもありますし、老朽化により廃止になった覆道は立ち入り禁止なことも。覆道はそもそも危険の可能性がある場所に建造されているということを忘れてはいけません。
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土砂崩れや雪崩、落石といった災害を防ぐには防護柵や防護ネットという対策もあり、覆道を建造するよりはるかに低い費用、少ない工程で済みます。にもかかわらず覆道を作っているというのは、それらでは防げないと判断されたからです。
国土交通省や高速道路会社、地方公共団体は道路施設の点検を定期的に行っていて、覆道ももちろん対象になっています。
検査のタイミングもあるので、必ずしも最新の状態がわかるとはいえませんが、立ち入り禁止や歩行者禁止などの情報を事前に調べてから訪れるのが安心です。
新潟県の海岸線を走ると結構あるよね。