コンビニ等の「前向き駐車でお願いします」看板、守らないとどうなる? 違反では無いが… なぜ日本は「バック駐車」多いのか
いったいなぜ?日本でバック駐車が主流となった理由
そもそも、なぜ前向き駐車の指示があるにもかかわらず、バック駐車をしてしまうユーザーが多いのでしょうか。
ここには、クルマの構造に理由のひとつがあるようです。
ほとんどのクルマは前輪が操舵輪となっているため、前進方向に旋回しようとすると構造上内輪差が発生します。
その一方で、バック駐車では基本的に内輪差は生じないため、駐車をするために必要なスペースも少なくなります。
日本の駐車場はスペースが限られていることも多く、また周囲にほかのクルマが駐車していることもめずらしくないため、駐車するために必要なスペースも必然的に限られます。
その結果、前向き駐車よりもバック駐車のほうが好まれる傾向があります。

実際、駐車スペースに余裕のあるアメリカでは、日本ほどバック駐車を行なうユーザーは多くはないようです。
その反面、日本と同等以上に人とクルマが密集している香港やシンガポールでは、バック駐車が一般的となっています。
また、発進時の安全性の観点から、日本の教習所では原則としてバック駐車を推奨していることもバック駐車が主流となっているもうひとつの理由と言えそうです。
このように、多くのユーザーにとってバック駐車のほうが難易度が低いことから、日本の駐車場では自然とバック駐車が増えていく傾向があるようです。
とはいえ、特に事情のない限りは、無用のトラブルを避けるためにも駐車場の指示に従うようにしましょう。
※ ※ ※
近年増え続けている電気自動車(BEV)は、ガソリン車のように車両後方部から排気音や排気ガスを出すことがありません。
今後BEVが主流となった場合、これまでのガソリン車を前提とした前向き駐車の指示も見直される可能性も考えられます。
Writer: Peacock Blue K.K.
東京・渋谷を拠点とするオンライン・ニュース・エージェンシー。インターネット・ユーザーの興味関心をひくライトな記事を中心に、独自の取材ネットワークを活用した新車スクープ記事、ビジネスコラム、海外現地取材記事など、年間約5000本のコンテンツを配信中。2017年創業。














