気温が暑くなると「タイヤトラブル増加」なぜ? 「パンク&バースト」を防ぐために重要なコトとは
夏場になるとクルマのタイヤトラブルが増加傾向にあると言います。その背景にはどのような原因があるのでしょうか。またタイヤ自体にはどのような対策が施されているのでしょうか。
夏はタイヤのトラブルが急増。熱い路面が与える影響とは
夏になるとパンクなどタイヤのトラブルが増加傾向にあると言います。
では、暑さはタイヤにどのような影響を与えるのでしょうか。また、トラブルを防ぐ対策はあるのでしょうか。
タイヤの2大トラブルといば「パンク」と「バースト」です。
パンクとはタイヤから空気が抜けて通常走行できなくなる状態を指し、タイヤが破裂することをバーストといいます。
共に原因としては、タイヤの空気圧不足やホイール変形、タイヤそのものが劣化しているといったことが挙げられます。
そして夏場の場合、路面のアスファルトはときには表面温度が60度を越えるとも言われ、前述の原因と高温によりトラブルが多くなるようです。
実際に、JAFがこうしたタイヤトラブル(パンク・バースト・エアー圧不足)で出勤した件数は、2022年8月には全体の20.73%を占め3万6884件で、2023年1月になると13.75%に減少し、件数は2万7518件となっています。
タイヤのゴムは熱により劣化しますが、走行時はさらに路面との間で摩擦熱が発生するため、より高温にさらされることになります。
さらに1年のうちでもっとも暑くなる夏場では強い紫外線も浴び続けることにより、その結果ゴムが硬くなりやすく、ひび割れなどが発生することがあります。
また、熱によりタイヤの性能自体も低下。ゴムは温まると柔らかくなり、タイヤのグリップ力が上がります。
しかし、適温以上になるとゴム自体が変形しグリップ力が急激に低下してしまいます。
ゴムに添加剤をくわえることなどにより、高温でも低温でもパフォーマンスを発揮するようにタイヤは設計されてはいますが、それでも熱が入りすぎると性能低下は避けられません。
このような特徴を持つタイヤですが、タイヤ自体にはどのような対策が施されているのでしょうか。ブリヂストン広報部の担当者は次のように話します。
「タイヤの主な材料はゴムであり、一般的にゴムはある程度高温になると柔らかくなる性質があるため、変形が大きくなり、故障などのトラブルにつながる可能性があります。
当社の場合、ゴムなどの材料などは、使用される地域の温度や湿度等を考慮してタイヤを開発しているため、適切な空気圧でタイヤをご使用頂いている分には問題ないと考えます。
たとえば、中近東のような地域でご使用頂くタイヤであれば、熱に強い日本と違ったゴムなどの材料を使う場合があります」
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タイヤのトラブルを第一の予防方法として、前出の担当者は「夏に限らず年間を通じて空気圧不足がタイヤのトラブルの原因になり得るため、月に1回の空気圧点検を推奨します」と話しています。
また月1回程度でタイヤを確認することで、劣化具合やタイヤの異常に気づくことが出来ます。そうした意味も含めて、定期的な確認は怠らないようにしましょう。
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