絶滅危惧の「フェンダーミラー」がタクシーで生き残っているワケ かつての定番装備が持つ強みとは

タクシーがフェンダーミラーを採用する理由

 東京都内の大手タクシー会社の担当者は、フェンダーミラーを採用している理由として視認性の良さを挙げます。

 フェンダーミラーは、サイドミラーと比べて頭を動かさずに視線移動だけで後方確認が可能です。そのため、結果的に視認性の良さにつながります。

トヨタが現在販売する「JPNタクシー」はフェンダーミラーを採用している
トヨタが現在販売する「JPNタクシー」はフェンダーミラーを採用している

 また、それだけではなく次のような事情もあるといいます。

「ドアミラーだと後方確認のたびに頭を動かすので、例えば後席のお客さまの会話に聞き耳を立てているように思われる場合もあるでしょう。

 しかし、フェンダーミラーであれば視線だけで確認できるため、そういった紛らわしい動作をする必要がないという点はメリットといえます」

 また、別会社のタクシー運転手からは、ドアミラーだと助手席にお客を乗せた時に体や手でふさがって見えにくくなることがあるが、フェンダーミラーだとその心配がないという声もありました。

 しかし、フェンダーミラーにもデメリットがあります。ドアミラーに比べて遠くにミラーがあるため、鏡面に映るものも小さくなってしまうのです。

 また、JPNタクシーのフェンダーミラーについては、前出のタクシー会社で実際に運転しているタクシー運転手は「左後方の、スライドドアとリアタイヤの辺りが見えにくい」といいます。

 そのため補助ミラーを装着して車体側面を見やすくしているそうです。

 タクシーは、その特性上、運転時はどうしても車線変更が多くなってしまいますが、安全に車線変更するためには頻繁な後方確認も必要です。

 そのため視線移動が少なくて済むフェンダーミラーは、タクシーの安全運行のためにも欠かせない装備の1つといえます。

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1件のコメント

  1. 文中のクラウンコンフォートはコンフォート(コロナ マークⅡコンフォート)の派生型で、プラットフォームはコンフォート。「コンフォートの後継車」が正確なのではないでしょうか?

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