話題の「オーロラフィルム」など車検方法変わった? 測定基準が統一に、ユーザーへの影響はあるのか

国土交通省の通達で何が変わったのか?

 前述の文書において、指定工場で可視光線透過率の測定器を使用する場合は基準に適合する測定器を使用すること、測定器がない場合には運輸支局などにクルマを持ち込んで受検することを指導しています。

 さらに、基準に適合する測定器として独立行政法人自動車技術総合機構において使用されている光明理化学工業製の「PT-50」や「PT-500」を例示しました。

 この件に関して、愛知県日進市においてカーフィルムの施工やカーコーティングを手がけている株式会社ウエラ名古屋の担当者は以下のように話します。

「国土交通省からの文書が出るまで、業者によっては簡易測定器を使って可視光線透過率を計測しているケースがありました。

 簡易測定器は特定の波長付近しか測定できませんが、基準に適合する『PT-50』や『PT-500』は広範囲の波長を測定できるという特徴があります。

 そのため、簡易測定器の価格が3万円から4万円程度であるのに対し、『PT-50』や『PT-500』は50万円くらいと比較的高価であり、導入していない業者も少なくありませんでした」

カーフィルムの装着は可視光線透過率が70%以上なら問題はなく、決められた機械で計測している(画像提供:株式会社ウエラ名古屋)
カーフィルムの装着は可視光線透過率が70%以上なら問題はなく、決められた機械で計測している(画像提供:株式会社ウエラ名古屋)

 また、車検時の可視光線透過率の測定方法やフィルム施工後の透過率に関しては以下のように説明しています。

「フロントガラス、運転席および助手席の窓ガラスにカーフィルムを施工している場合、それぞれの窓ガラスを測定器で測りますが、窓ガラスのどの部分を測定するという決まりはありません。

 仮にオーロラフィルムを施工すると、可視光線透過率は純正ガラスと比べて2~5%程度低下するため、当社ではその数値を考慮した上でフィルムを施工するようにしています」

※ ※ ※

 2023年1月に国土交通省が文書を発出する以前は、指定工場で簡易測定器や精度の低下している測定器などが使用され、カーフィルムを施工したクルマが車検に通らない事例も発生していたようです。

 前述の文書で可視光線透過率の測定器が明示されたことにより、業者による測定結果の違いや対応のばらつきが少なくなることが期待されます。

【画像】これは前見れるの? 話題の「オーロラフィルム」の実物を写真で見る!(12枚)

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Writer: 元警察官はる

2022年4月からウェブライターとして活動を開始。元警察官の経歴を活かし、ニュースで話題となっている交通事件や交通違反、運転免許制度に関する解説など、法律・安全分野の記事を中心に執筆しています。難しい法律や制度をやさしく伝え、読者にとって分かりやすい記事の執筆を心がけています。

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