奥入瀬渓流「4.5kmトンネル」で渋滞解消なるか 十和田湖直行の新ルート「青ぶな山バイパス」計画が進行中
国道103号「青ぶな山バイパス」の計画が進んでいます。奥入瀬渓流沿いを避けて長いトンネルで十和田湖へ向かう道路ですが、どのようなルートなのでしょうか。
トンネルで一気に十和田湖へ
青森県の十和田湖から北東へ流れる奥入瀬渓流は、国指定の特別名勝・天然記念物であり、東北地方有数の観光地としても知られています。
現在、この渓流の近くでは、長さ約4.5kmにもおよぶ道路トンネルが建設中です。どのような計画なのでしょうか。
奥入瀬渓流沿いを走る国道103号(102号重複)は、青森県内の三沢市や十和田市、青森市、八甲田山から十和田湖へ向かう際のメインルートになりますが、観光シーズンには奥入瀬渓流目当てのクルマで渋滞が発生することがあります。
渓流沿いの区間は急カーブや急勾配があり道幅も不十分な状況です。また、クルマの排ガスや騒音の影響や、歩行者の車道横断、路上駐車なども課題となっています。
このため、渓流を避けて十和田湖へアクセスできる新ルートとして、1997年度に延長7.7kmの奥入瀬バイパスが開通。そしてそれに接続する形で、青ぶな山バイパスの建設が進んでいます(ぶなの字は木偏に無)。
青ぶな山バイパスは、十和田市の青ぶな山地区と子ノ口地区を結ぶ道路です。ルートは渓流への影響に配慮して、なるべく離れた場所でカーブを描きながら十和田湖へと進みます。全長約5.2kmのうち、トンネルが4562mを占めます。
現在、トンネルは本坑に先駆けて避難坑の工事が進行中。国土交通省東北地方整備局青森河川国道事務所によると、2023年5月8日現在、その掘削率は87%といいます。
バイパスは計画幅員9m(トンネル部7.5m)、車道2車線で整備される計画です。
十和田市と八甲田側からのルートは奥入瀬渓流を通るのでシーズン中は一般車両の通行規制を受けます。その意味では正しいと言えますが、ただでさえ閑古鳥の観光地にこれだけの建設費用を掛ける意味があるのか疑問。
十和田湖へ行くルートは他に秋田県小坂と青森県福地からのルートもありますが、一番楽なのは小坂からですね。渋滞も無いですし。