マツダやスバルの「ワイルド四駆SUV」が海外で人気!“車上泊”も可能な「オーバーランド」日本でも流行る?
相変わらず人気の高い「SUV」ですが、トレンドの移り変わりが早く、数年前までは「コンパクト」や「クーペスタイル」「クロスオーバー」が流行っていたものの、昨今は「オーバーランド」と呼ばれる新しいスタイルが注目を集めています。一体どのようなものなのでしょうか。
高い悪路走破性+野営できる装備がトレンドに!
安定した人気を誇るSUVですが、ここ数年前は「コンパクト」や「クーペスタイル」「クロスオーバー」といった方向性がトレンドでした。
そんななか、SUV発祥の地であるアメリカで、新しいスタイルが流行しています。それが「オーバーランド」と呼ばれるスタイルです。
オーバーランドとは、アメリカやオーストラリアのような原野が多く残る土地で、野営しながら旅をすることを指す言葉でした。そんな原野のなかでは当然ながら未舗装路も多く、高い悪路走破性が求められます。
そういったニーズから、悪路に強い4WDでさらにオフロード仕様に足回りをカスタムしたSUVに、ルーフトップテントやサイドオーニングといった野営できる装備を搭載する、「オフローダー+キャンパー」といったカスタムを指すようになったといわれています。
そして現在、オーバーランドスタイルは人気カスタムとなり、実際に北米ではマツダ「CX-50」やスバル「ウィルダネス」シリーズ(アウトバック/フォレスター/クロストレックに設定)、ホンダ「トレイルスポーツ」シリーズ(パスポート/パイロットに設定)といった、悪路が似合いそうなオーバーランドモデルが続々登場しています。
いずれも日本未導入のモデルですが、このオーバーランドスタイルのトレンドは日本でも受け入れられるのでしょうか。
実はこの傾向は数年前から予兆があったと教えてくれたのは、4WD専門誌の編集長だったT氏。数年前からトヨタ「ハイエース」などをベースとした、「バンコン」と呼ばれるキャンピングカーがトレンドでしたし、現在でも車中泊に最適なモデルとして人気を博しています。
そして、数年前のキャンピングカーイベントで、ポルシェ「カイエン」やアウディ「Q5」といったラグジュアリーなスポーティSUVをハイリフトして、オフロードタイヤを組み合わせるカスタムカーが出現。
当時は違和感も強かったのですが、Y氏はこの流れが次に来るかもしれないと予想していたところ、北米でミドルサイズのSUVをベースとし、悪路走破性を強化したワイルドなオーバーランドが登場し、トレンドになったようです。
しかし、ここでひとつ疑問が。国土が狭く、原野が少ない山岳路ばかりの日本で、オーバーランドスタイルのモデルまでは必要ないのではないでしょうか。
そもそも未舗装路やダートといった悪路を走行する機会自体が日本では非常に少ないうえに、最近は防犯上の理由もあって、好きなところで車中泊ができないという状況です。
しかしY氏はこのトレンドは日本でもそれなりに人気になりそうだといいます。
「オートキャンプはミニバンが主流ですが、日常使いでは広すぎて長い車内を必要としないシーンが多いわけです。
1人で乗るならミニバンよりSUVのほうが使い勝手や取り回しも良いですし、オーバーランドスタイルは最低地上高を上げることで悪路走破力も持ち合わせています。
またクロカンブームで培われたカスタムが、SUVに転用しやすいというメリットもあります。
ここに空前のキャンプブームもあって『普段使いしやすいSUV』+『キャンプ装備』という組み合わせは、日本でもウケると思います」
SUVがジャンルとして成熟したことを受けて流行が一巡し、新たな魅力探しのなかでたどり着いたのがオーバーランドスタイルということなのかもしれません。
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