ホンダ「オデッセイ」復活! レクサスも「新型豪華ミニバン」投入! トヨタ・日産は? 激化する高級ミニバン市場の行方は?

ロングセラーミニバン「エルグランド」の強みとは?

 国内で復活するオデッセイに関しては、すでに公開されている画像を見る限りではフルモデルチェンジ並みの大幅な変化はない模様です。

 そんななか、注目すべきポイントはブラック基調の「e:HEV ABSOLUTE・EX BLACK EDITION」が設定されることでしょう。

 外装に各種ブラックパーツが装着されるほか、2列目シートには両側アームレスト付き4ウェイパワーシート(当然オットマン付き)やセンターテーブルなどが備わります。

 また、運転支援システムの充実やホンダコネクトの搭載などが実施され、利便性と快適性を向上させています。

ロングセラーな日産「エルグランド」
ロングセラーな日産「エルグランド」

 それを踏まえると、改良時期などを考えても、エルグランドは新型アルファード/ヴェルファイアは当然、オデッセイと比べても古さが目立ってしまうのは否めない状況といえます。

 また、ハイブリッド車がラインナップになく、燃費性能や静粛性で劣るのもウィークポイント。

 ただ、このサイズのフラッグシップミニバンを400万円代前半から購入することが可能で、装備的に満足のいく上級グレードでも500万円代前半(トップグレードは600万円台)となり、現時点で納期は3か月程度とされるなど、すぐにクルマが欲しい人には魅力な選択肢だといえます。

 しかし、価格面でいえばオデッセイが有利といえるでしょう。2021年に生産終了した当時、最上級グレードe:HEV ABSOLUTE・EXでも458万円からという価格でした。

 2年前と比べて世界情勢や原材料の高騰などの変化はありますが、トップグレードでも500万円前後になると予想されます。ハイブリッドのトップグレードがその価格帯になるならば、エルグランドよりも魅力的といえるかもしれません。

 また、改良モデルでもホンダミニバン伝統の3列目床下収納になることが予想され、これを好むホンダミニバンユーザーも多いので、オデッセイの武器になることでしょう。中国生産になって納期がどれくらいかかるのかという点が注目されます。

 新型アルファード/ヴェルファイアは価格帯が不透明な部分がありますが、先代モデル同様で行くならば400~850万円という幅広い価格レンジになるものと予想できます。しかし、フルモデルチェンジの注目度などで納期は長くなることが考えられ、これがウィークポイントとなるのではないでしょうか。

※ ※ ※

 納期が早いエルグランド、コストパフォーマンスの良いオデッセイ、新型によるインパクトと完成度の高さの新型アルファード/ヴェルファイア。それぞれの武器を持つ高級ミニバンがどのように販売に影響するか注目されます。

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Writer: 西川昇吾

1997年生まれ、日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員。大学時代から自動車ライターとしての活動をスタートさせる。現在は新車情報のほか、自動車に関するアイテムや文化、新技術や新サービスの記事執筆も手掛ける。また自身でのモータースポーツ活動もしており、その経験を基にした車両評価も行う。

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