トヨタ「センチュリー」の「ボディカラー名」全部“漢字”付き! 神威に摩周?どんな意味? “最上級セダン”に設定された「極上塗装」の秘密とは

色名の漢字にはどんな意味がある?

 現行型を包む4色の名前をそれぞれ見てみたいと思います。

 まずは「神威(かむい)」。読んで字のごとく「神の威光」を意味し、アイヌ語で「最上位の神格を有する霊的存在」を示します。センチュリーの圧倒的に美しい黒にふさわしい、威厳あるネーミングと言えましょう。

トヨタ「センチュリー」は車体内外装に施された「徹底的に丁寧な仕上がり」で知られるクルマです
トヨタ「センチュリー」は車体内外装に施された「徹底的に丁寧な仕上がり」で知られるクルマです

 そして「精華(せいか)」は、「そのものの本質、真髄、優れている点」「華やかで美しい」などの意味があります。

「摩周(ましゅう)」は、北海道にある摩周湖の深い青「摩周ブルー」のイメージにぴったりです。

 最後の「飛鳥(あすか)」は、奈良県明日香村を中心としたエリア。現在の大阪府羽曳野市付近にあった飛鳥(河内飛鳥)と混同しないようにするため、河内飛鳥を「近つ飛鳥」、奈良の飛鳥を「遠つ飛鳥」と呼び区別しています。飛鳥を象徴する「キトラ古墳」の壁画に描かれた四神の「朱雀(すざく)」は赤い鳥のため、レッド系のボディカラーを連想させます。

 いずれも神秘的な響きと美しさを表す言葉のため、日本の最高級車センチュリーに、まさにふさわしい名称ではないでしょうか。

※ ※ ※

 センチュリーは、先代の2代目もすでに「神威」「摩周」「精華」がカタログに掲載されており、さらに「瑞雲(ずいうん・デミュアーブルーマイカメタリックモリブデン)」、「鸞鳳(らんぽう:グロリアスグレーメタリックモリブデン)」の2色を設定していました。

 ただし、同じ色名でも、「神威」のカラーコードは、2代目が「202」で、現行3代目が「225」となっており、同じ黒色でも実際には違う塗料が使用されています。ちなみにカラーコード「202」は、「ブラック」という名称で「アルファード」や「ヴォクシー」などにも塗られています。

 なおセンチュリー以外にも、ボディカラーに漢字の名前を用意したクルマはほかにもありました。そのひとつが、スバルが2003年から2010年まで販売していた軽乗用車「R2」です。

 厳密には色名そのものではなく「イメージ」として和名を記したものですが、「ピュアホワイト」には「雪白(せっぱく)」、「ピスタチオグリーン・オパール」には「松葉(まつば)」など、全11色すべてに美しい和名を付記していました。

 心地良い響きの和名は、クルマの世界ではあまり用いられません。今後、日本製という個性を出すために、採用例が増えていくことを期待したいです。

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