ホンダが新提案の「N-VAN」を世界初公開! 脱着式電池仕様の実車展示!? 24年登場「軽商用EV」とは別物? 「モバイルパワーパック」の活用法とは
2023年3月15日から17日まで開催される「第13回【国際】スマートグリッドEXPO」でホンダは着脱式可搬バッテリー「Honda Mobile Power Pack(モバイルパワーパック)」の活用事例として、軽商用バン「N-VAN」に脱着式バッテリーを搭載したモデルを世界初公開しました。
これは凄い…! 新たな「N-VAN」の実車展示!
ホンダは、2023年3月15日から17日まで開催される「第13回【国際】スマートグリッドEXPO」で様々な製品を展示しています。
そのなかでにわかに注目を集めているのが脱着式バッテリーの「N-VAN」ですが、どのような代物なのでしょうか。
ホンダは2022年12月7日にN-VANをベースにした「新型軽商用EV」を2024年春に発売することを発表しています。
2050年に全ての製品と企業活動を通じたカーボンニュートラルの実現を目指すなかで、四輪車では「2030年までにグローバルで30種類のEV展開を予定」と掲げています。
日本市場では、EVの普及にあたっては優先して取り組むべき領域として日常的に活躍する軽自動車かつ商品車を皮切りに軽EVを展開するといいます。
この軽商用EVは、N-VANの使い勝手を踏襲しながら、EVならではの高い静粛性やストップ&ゴーの多い交通環境に適した仕様(航続距離200km目標/ガソリン車同等となる100万円台)にすることで、ラストワンマイル配送などの商用需要で利用出来るモデルとなっています。
この新型軽商用EVは、シャシにバッテリーを固定して搭載する従来通りのEVとなりますが、今回スマートグリッドEXPOで公開されたのは、脱着式バッテリーを搭載するN-VANです。
かねてから台湾のバイクメーカー・キムコが脱着式バッテリースクータを販売するほか、最近では「中国のテスラ」とも呼ばれている新興EVメーカー・NIOが脱着式バッテリーを採用したクルマを中国市場や欧州市場の一部で展開しています。
また中国市場で様々なメーカーが脱着式バッテリーを採用したモデル(乗用車から商用車)まで展開しており、徐々に認知され始めてきました。
そうしたなかで、ホンダは今回のイベント(スマートグリッドEXPO)にて、着脱式可搬バッテリー「Honda Mobile Power Pack(モバイルパワーパック)」(以下MPP)の活用事例を展示されたのが、既販のモビリティ向け電動パワーユニットシステムのコンセプトモデルとなる「MEV-VAN Concept」です。
MPPは、1.3kWh以上の大容量電力を貯蔵するリチウムイオンバッテリーでとなり、持ち運びできることで様々な電動モビリティや機器の動力源として使うことが可能です。
今回のMEV-VAN Conceptでは、既存ガソリン車の動力源としてモーターユニットと脱着式バッテリーに置き換えることで、バッテリーシェアリングによる利便性向上など、固定式バッテリーEVとは異なる魅力と価値の提供を検討するものだといいます。
主な特徴として、「既販のモビリティをEVへとコンバート可能」、「モバイルパワーパックを交換出来る特性を活かして充電ステーションを活用することで待ち時間なく継続して走行が可能」、「脱着式バッテリーをその他の製品と共有することで様々なシーンで電力の供給が可能」というメリットを挙げています。
MEV-VAN Conceptは、軽商用バンのN-VANをベースとしており、エンジンの代わりに車体の前後にドライブユニットを搭載、さらに後部座席位置の下部にMPPを8個搭載しています。
MPPを8個搭載することで、公称電圧50.3V、最大出力20kW、容量10.4kWh、総重量82.4kgとなり、スペックとしてはドライブユニット出力14kW、最高速度70km/h、航続距離75km、最大積載量250kgを実現しました(開発中の数値)。
今回MEV-VAN Conceptを展示した経緯についてホンダは次のように説明しています。
「今回のイベントでは、モバイルパワーパックによる様々な可能性を具現化したものを展示しています。
そのなかで、バイクでは脱着式バッテリーの『GYRO CANOPY e:』をすでにお披露目していますが、今回そのクルマ版として『MEV-VAN Concept』を初公開しました。
MEV-VAN Conceptの製作経緯としては、モバイルパワーパックに適した活用方法としてルートが決まっている配送需要を意識したことから商用バンなるN-VANが1番やりやすかったからで、実際に走行することも可能です。
なお現段階ではあくまでもモバイルパワーパックにおける活用方法の提案として検討している段階に留まりますので、実用化や商品化の予定はありません」
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今回のMEV-VAN Concept以外でもバッテリー交換ステーションの「Honda Power Pack Exchanger e:」や可搬型外部給電器の「Honda Power Exporter e: 6000 Prototype 」、「電動耕うん機 コンセプトモデル」などが初公開となっているようです。
最大積載量250kmとは?
このたびはご指摘をいただき、誠にありがとうございます。
修正いたしました。