「東名高速」にも!? 神出鬼没な「“半”固定式オービス」が増加中! 設置場所の法則は? 「予告看板」はある? 話題の“最新オービス”を徹底解説
近年、速度違反を自動で取り締まる「オービス」は、従来型から「移動式」や「半固定式」など神出鬼没なタイプに入れ替わる動きを見せています。今回は半固定式の動向と特徴について詳しく解説します。
これからも増え続ける? 「“半”固定式オービスとは」
春の行楽シーズンを迎え、また、北国では雪も融けクルマで遠出をする機会も増えるかもしれません。
その際、ドライバーは事故や交通違反には十分注意をしながら運転していると思いますが、長時間の運転ではつい速度が出すぎてしまったという経験もあるかもしれません。
そして、もしそこにちょうど「オービス」があれば、ピカッと光らせることになります。
今月、東名高速に新たに「半固定式オービス」が登場しました。また、福岡県の九州道や福岡都市高速環状線に設置中との情報も入りました。
オービスは危険な場所などに設置されるので、その情報を把握しておくことは、安全運転や安全意識の向上に役立ちます。
オービスとは速度違反を自動で取り締まる装置ですが、今そのオービスが大きな変革期にあります。
オービスには大きく分けて固定式・移動式がありましたが、2021年に半固定式オービスなるものが突如登場したので、10年以上オービスの調査を続けてきた「オービスガイド」を運営する筆者(オービスガイド 大須賀克巳)も、斬新な発想に驚いたのを覚えています。
半固定式オービスとは、固定式と移動式のメリットを合わせたような機器です。2021年4月に大阪府の阪神高速に登場した後、熊本県、長野県、茨城県、静岡県、福岡県と徐々にその数を増やしています。
高速道路の路肩に、電源などを備えた四角い金網の拠点を3か所設置しておき、1台のオービス本体をその拠点間で不規則に移動させていきます。
拠点はドライバーからは通過直前まで本体がセットされているのか判別が難しく、すべての拠点の近くで速度に気をつけるようになります。
固定式オービスを3か所新設するよりコストパフォーマンスが高く、メンテナンス作業も効率的に行えます。
「移動式オービスの方が神出鬼没でさらに効果的は?」と思う人もいるかもしれませんが、移動式オービスは警察官が近くで監視する必要やバッテリーの問題もあるため運用時間が数時間に限られます。その点、半固定式オービスは24時間365日、悪天候でも動き続けます。
さらに高速道路などでの取締りは警察官にとって危険を伴うので、無人にできるメリットは大きいと思われます。
半固定式オービスはイタズラ対策として頑丈な金属製の金網に入れられ、さらに天井には監視カメラが備わっています。
半固定式オービス手前には、通常のオービス同様、予告看板があります。
実際の看板は「速度自動取締機設置路線」などと記載されたものが複数枚設置されていますが、今までの固定式オービスの看板と比べると、とても小さくスリムな形状をしているため、気がつかないドライバーもいるかもしれません。
特に夜間はよほど路肩あたりを注意して見ていないと見落とす可能性があります。
半固定式オービスが何キロオーバーで作動するのかについては、まだ「半固定式オービスに撮影されてしまいました」など経験者からの情報がなく、基本的に固定式オービスと同じく高速道路では制限速度プラス40km/h以上で撮影されるという説が有力です。
ただし、半固定式オービス本体は、移動式オービスのLSM-310がベースとなっているため、簡単に対象速度を変更できます。
よって、警察官が半固定式オービスの近くで監視していれば、青キップレベルでの違反も検挙される時代が今後来るかもしれません。ちなみにフラッシュは白色で、カラー撮影されます。
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