まさかの「ピンク」に変色!? 車の塗装なぜ劣化する? 「赤」は特に弱い? ボディ表面をピカピカに保つ方法とは

クルマのボディカラーには様々な色が用意されていますが、赤いボディカラーは退色しやすいと言われています。一体なぜなのでしょうか。

クルマの「赤いボディ」なぜ退色する?

 クルマのボディカラーには様々な色が用意されます。白や黒などオーソドックスなものに加え、赤や青、黄などが設定されている場合もあり、クルマを選ぶ際の重要なポイントといっても過言ではありません。
 
 しかし、様々な色があるなかで赤いボディカラーは退色しやすく、実際にツヤが引けてピンク色になったり、白くなっているのを目にすることがあります。一体なぜなのでしょうか。

「鮮烈レッド」が変色!? なぜ赤いボディカラーは弱い(画像はイメージ)
「鮮烈レッド」が変色!? なぜ赤いボディカラーは弱い(画像はイメージ)

 ボディの塗装はクルマを彩るという理由以外にも、実はボディの鉄板や樹脂を守るという大事な役割を持っています。

 ボディ各部に使用される鉄などがむき出しの状態では、あまり耐久性がなくすぐにサビてしまいます。

 バンパーなどの樹脂パーツも同様にすぐに劣化してしまうことがあるので、それらを保護するのが塗装の役割なのです。

 しかし、そんな塗装も劣化していく要因がいくつも存在します。

 例えば、空気中の酸素や雨などに含まれる酸性物質、気温の変化、そして直射日光などです。

 鳥のフンなどに含まれる酸性物質は塗装を傷める大きな原因としてよく知られ、それらを塗装面に受けても洗車をして汚れを落とせば良いのですが、直射日光による影響はあまり知られておらず、しかも普段クルマに乗っていれば避けられません。

 直射日光には、人間には見えない波長の光である赤外線や紫外線が含まれ、なかでも紫外線は物を徐々に分解する性質を持っており、塗装も同様に分解してしまいます。

 つまり赤に限らず、どの色でもクルマを日なたに出せば塗装の劣化が始まると言えます。

 そのなかでも、赤色は同じ赤以外の光をすべて吸収する特性があり、紫外線も吸収してしまうので、ほかの色とくらべて影響を受けやすく、劣化が目立ってしまうのです。

 さらに、同じ赤でも劣化しやすい色とそうでないものがあります。かつて主流だった「ソリッド」と言われるボディカラーは、塗装の原料となる顔料を吹き付けるだけという単純な方法でした。

 しかし近年では、鮮やかさや深み、強い輝きを出すために「メタリック」や「パール」など、ベースとなる色の上に何層もの塗装を重ねることが多くなっており、さらにその上に「クリア」という光沢を強める塗装を施すことが主流になってきています。

 そうすることで塗装に厚みが出るほか、上塗りされたメタリックやパール、クリアによってベース塗装が守られるのです。

 退色しやすい赤色のクルマの中でも、古いクルマで劣化が顕著に見られるのは、塗装が厚塗りされていないことに加え、紫外線をはじめとする塗装を傷める原因が蓄積していったためと言えます。

 なお、商用車などに多く設定されているソリッドホワイトですが、白はすべての波長の光を反射するので紫外線を吸収しにくく、色合いの変化も起こりづらいです。

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