知らないと「危険」!? タイヤの「空気圧」の正解とは 数値はどうやって確認する?

ついつい忘れがちなクルマの日常点検ですが、特にタイヤの空気圧チェックは重要です。適正に保たれていないと思わぬ危険に遭遇する恐れもあります。タイヤ空気圧の確認と調整の方法を紹介します。

空気圧が適正でないと「燃費低下」のみならず「バースト」する危険も!

 クルマの走行効率を上げるためには、タイヤの空気圧が非常に重要です。
 
 ではクルマの適正な空気圧はどのように確認するのでしょうか。また、自分で調整できるのでしょうか。

愛車の「空気圧点検」って、最近いつしましたか!?[画像はイメージです]
愛車の「空気圧点検」って、最近いつしましたか!?[画像はイメージです]

 クルマが走るのに欠かせないタイヤ。実は、燃費を向上させたり乗り心地を良くするためには、タイヤを適正な空気圧に調整する必要があります。

 一般社団法人 日本自動車タイヤ協会が公表している「知ったつもりで意外と知らないタイヤのはなし」という資料では、タイヤの空気圧は1か月で5%程度自然に低下していくことや、乗用車の3台に1台が空気圧不足のまま走行していることが明らかになっています。

 もしタイヤを適正な空気圧に調節しなかった場合、クルマの燃費や乗り心地が悪化する、タイヤが偏って摩耗しタイヤの寿命が減るといったデメリットだけでなく、バースト(タイヤの破損))を起こす危険性もあります。

 燃費に関しては、タイヤが適正空気圧より50kPa(キロパスカル)低い場合、市街地で2.5%、郊外で4.3%、高速道路で4.8%燃費が悪化し、リッター150円のガソリンで換算すると実質4円~7円高いガソリンを使用するのと同じという試算もあります。

 ガソリン価格をできるだけ安く抑えても、タイヤの空気圧に注意しておかないと意味がないともいえるでしょう。

 タイヤの空気圧は不足しても過多になってもベストな走行パフォーマンスを発揮できないため、1か月に1度は点検をおこない適正な数値を保つことが推奨されています。

 では、タイヤの空気圧はどのように確認すれば良いのでしょうか。

 実はタイヤの空気圧に関しては「車両指定空気圧」として車種ごとに適正な数値が決められており、一般的に運転席ドア付近のピラーに貼ってあるラベルやクルマの取扱説明書などに記載されています。

 たとえば、2023年1月から生産されているトヨタの新型「プリウス」では、運転席ドア付近に貼付されているラベルでタイヤの空気圧を確認でき、タイヤサイズが「195/60R17 90H」の場合、前輪の空気圧が250kPa、後輪が240kPaと指定されています。

 空気圧点検の際には、これらの数値をきちんと確認して空気を調整するようにしましょう。

 タイヤの空気圧については、担当ディーラーはもちろんガソリンスタンドでも調整が可能です。

 ガソリンスタンドでは店員が空気圧点検をおこなってくれるケースや、貸し出されている空気圧計などを使ってドライバー自身が空気の補充をおこなうケースもあります。

 ガソリンスタンドなどで貸し出されている持ち運び可能なエアタンク型の空気圧計を例に、空気圧の調整方法をみていくと、まずタイヤのエアバルブのキャップを外し、エアバルブの口に空気圧計のノズルの先を押し当てて、現在の空気圧を確認します。

 空気圧が指定された数値を下回る、あるいは上回っている場合には空気を入れるか抜く作業が必要になるため数値をよく確認しましょう。

 エアタンク型の空気圧計には、空気を入れるためのプラスボタンと、抜くためのマイナスボタンがついています。

 タイヤの空気を補充する際は、空気圧計のノズルをエアバルブの口に当てたままプラスボタンを押し、空気を抜く場合にはマイナスボタンを押して空気圧を調整します。

 そしてもし可能であれば、エアバルブの口に石けん水をつけるなどして空気が漏れていないかをチェックした後、エアバルブのキャップをしっかりと締めて空気圧調整は終了です。

 ガソリンスタンドによっては、このエアタンク型の空気圧計ではなく、据え置きプリセット型と呼ばれる空気圧計が設置されているケースもあり、空気圧の調整方法が異なるケースもあります。

 操作方法などで不明な点があれば、遠慮なく店員に確認すると良いでしょう。

※ ※ ※

 クルマのタイヤの空気圧は、適正な数値に調整しなければ燃費の低下や乗り心地の悪化、タイヤの破損などを招く可能性があります。

 タイヤの空気は自然に抜けていくため、自分のクルマの空気圧をラベルや取扱説明書で確認のうえ、業者やガソリンスタンドなどで定期点検を実施することが非常に重要といえるでしょう。

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