三菱が“謎の新型軽”を予告!? 新モデル16車種をグローバルで投入へ! 日本でどんなモデルが登場する?

新型軽乗用車の存在が気になる!

 日本市場では今後、どのような車種が登場するのでしょうか。

 グローバルでの商品投入計画を見ると、今後5年間にわたり、全16車種(うち電動車9車種)が投入されることになっており、このうち、ICE(インターナル・コンバッション・エンジン:内燃機関)が7車種、電動化モデルが9車種という内訳です。

 ICEで公表済み車種は2023年5月に国内で発売予定の新型軽自動車「デリカミニ」と、2022年10月にベトナムで公開されたアセアン向けのコンパクトSUV「XFCコンセプト」の2車種。さらに、ベールに隠された「新型軽乗用車」の存在が気になるところですが、この車種は当然日本専用車になるでしょう。

「Kei Passenger(軽乗用車)」は「デリカミニ」より小さい!?
「Kei Passenger(軽乗用車)」は「デリカミニ」より小さい!?

 一方で、電動化モデルについては、BEV(電気自動車)がピックアップトラックと2列シートSUV、そしてルノー・日産・三菱アライアンスから供給予定のBEVがふたつの合計4車種。また、ハイブリッド車では2列シートSUV、「エクスパンダー」、そしてMPV(マルチ・パーパス・ヴィークル)の3車種。そして、「ASX」(日本名:RVR)と「コルト」です。

 それらを、成長ドライバー(アセアン・オセアニア)とレバレッジ地域(中南米、中東、アフリカ)で導入予定車種と比較すると、これら地域以外で発売される車種は、コルトとアライアンスBEVのうちのひとつ、合計2モデルのみであることが分かります。

 コルトについては、記者からの質問に加藤隆雄CEOが「ルノーからOEM供給を受ける欧州専用車になる」と答えており、日本では発売されないようです。

 また、アライアンスBEVは会見のなかで詳しくは触れられていませんが、基本的にルノーと協業する欧州向けを想定しているようですが、日本市場向けの可能性はゼロではないでしょう。

 ルノーでは日産からの出資を受けて、BEV開発製造会社「アンペア」が立ち上がりますが、三菱の欧州向けアライアンスBEVがアンペア経由になるかどうかは「ルノー次第」とのこと。また、アンペアへの出資についても検討を進めている状況だと言います。

 いずれにしても、日本向けの新たなBEVが今後5年間に登場する可能性は低いことになります。

 また、日本の今後の市場状況を見ながら、成長ドライバー(アセアン・オセアニア)向け車種の電動車が日本に上陸する可能性も否定はできないのではないでしょうか。

 カーボンニュートラルの観点では、このようなさまざまな車種投入によって、2030年にグローバルで電動車販売比率50%を目指します。

 パワートレインや地域での内訳については、国や地域での規制の状況や市場の変化によって流動的だと説明。そのため、三菱としてはどのような市場変化にも対応できるような社内体制づくりを準備していると言います。

 さらに、2035年度には100%を目指すといいます。ここには日本の軽自動車も含まれますが、あくまでも電動車100%であり、日本の軽自動車をBEV100%とするのではないでしょう。

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Writer: 桃田健史

ジャーナリスト。量産車の研究開発、自動車競技など、自動車産業界にこれまで約40年間かかわる。
IT、環境分野を含めて、世界各地で定常的に取材を続ける。
経済メディア、自動車系メディアでの各種連載、テレビやネットでの社会情勢についての解説、自動車レース番組の解説など。
近著に「クルマをディーラーで買わなくなる日」(洋泉社)。

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