外した「スタッドレスタイヤ」は保管方法に要注意!? 少しでも長く使うための“コツ”とは
冬に使ったスタッドレスタイヤを、オフシーズンの間は、外して保管しておくという人も珍しくはないと思います。そんなスタッドレスタイヤですが、どのぐらいの期間保存して使用しても問題ないのでしょうか、また少しでも長く使うポイントはあるのでしょうか。解説していきます。
スタッドレスタイヤに寿命はある?
冬季においては、積雪路や凍結路面を走行する際の装備品として、スタッドレスタイヤは最低限の必需品です。
重要なスタッドレスタイヤですが、日本では北海道や一部の豪雪地帯を除くと装着期間は2か月から3か月程度で終わってしまうため、シーズンが終われば、外して保管という方も多いでしょう。
そこで今回は、スタッドレスタイヤをどのぐらいの期間保管して使用しても問題ないのか、少しでも長く使うポイントなど解説していきます。
スタッドレスタイヤもサマータイヤもゴム製品のため、走れば走るほど摩耗し、時間が経てば経つほど劣化もします。
当然寿命はありますが、「スタッドレスタイヤとしての性能が発揮できる」状態を使用限度として見た場合、判断基準はサマータイヤと異なってきます。
スタッドレスタイヤには溝の間にプラットフォームと呼ばれる箇所があり、サイドウォールの矢印マークが目印になります。
このプラットフォームとタイヤのトレッド面が同等の高さ(新品時の約50%)になると、スタッドレスタイヤとしての性能が期待できず、寿命の判断基準となります。
ただし、サマータイヤとしての寿命であるスリップサインまで到達していなければ、車検では問題になりません。
また、プラットフォームまでの溝に余裕があったとしても寿命となる場合があります。
製造年月日より時間が経過し、ゴムが劣化してくるとスタッドレスタイヤの肝となる柔軟性が損なわれ、寿命を迎えることになります。
一般的に3年から5年程度と言われていますが、これは新品状態のタイヤ硬度が40程度なのに対して、スタッドレスタイヤとしての機能が期待しづらくなる硬度である60を超えてくるまでの期間が3年から5年程度となるためです。
硬度を正しく管理するには硬度計が必要ですが、持っていない場合はタイヤ販売店などで確認する事が可能です。
スタッドレスタイヤの寿命について、前述の期間に3年から5年と幅があるのは、使用環境によって摩耗や劣化の具合が変わるためです。
スタッドレスタイヤを長持ちさせるコツは、乾燥路での急発進や急ハンドル、急ブレーキなどのタイヤに負担のかかるような走りを慎むことで「摩耗を抑制」することや、使用しない期間も野晒しで放置しないなど「適切に保管」することです。
摩耗を抑制するには、安全で丁寧な運転が基本となります。
スタッドレスタイヤはゴムが柔らかいため、乾燥路面の走行は基本的には不向きです。急加速・急減速などはタイヤを削るような行為で、摩耗を促進します。
シーズン毎でのタイヤローテンションも重要で、1年目は前輪に使用したタイヤを2年目は後輪に使うといったバランスの良い使い方をすれば、摩耗の進行をバランスよくでき、交換スパンを伸ばす事ができます。
また、適正な空気圧に設定する事も重要です。スタッドレスタイヤはサマータイヤよりも燃費性能が不利になりがちなため、空気圧を高めにして相殺したくなります。
しかし、過度に高い空気圧とすると摩耗速度も早まってしまいますので、タイヤ規格に適した指定空気圧を基準としておくことが大切です。
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