運転手不在でも自動駐車する「自動バレーパーキング」BMWが量産間近!? 日本でも普及する?
自動バレーパーキングは日本でも需要ある?
メルセデス・ベンツは、コロナ禍の前である2019年に、同社の本社がある独シュトゥットガルトのメルセデス・ベンツ博物館で自動バレーパーキングの利用について、ドイツ連邦自動車交通局から承認されています。
また、2022年11月にはシュトゥットガルト空港の一部駐車場で自動バレーパーキングの承認を得ているなど、ドイツでは本格的な自動バレーパーキングが現実のものになってきているのです。
日本でも10年ほど前から、自動車メーカー各社が駐車場内での無人自動バレーパーキングのデモンストレーションを行ってきましたが、近年の各メーカーの自動運転に関するプレゼンテーションでは自動バレーパーキングの早期実現を強調するケースはほとんどありません。
乗用車の分野では、国も自動車メーカーも、当面はレベル2の高度化を進め、その一部でレベル3になる場合もあるといった感じの技術ロードマップを描いており、乗用車でのレベル4についてはあまり深く触れていません。
日本でレベル4自動運転というと、公共交通機関向けの小型や中型バスでの社会実証が主体で、経済産業省では「RoAD to the L4(レベル4」という建付けで、2025年を目途に全国40か所以上での展開を目指しています。しかし、このなかで自動バレーパーキングについては明確に触れられていません。
欧米と日本では、レベル4での自動バレーパーキングの普及に向けた考え方に差があるのはなぜなのでしょうか。
そもそも、日本では欧米に比べてバレーパーキングを利用する人が少ないこと、また日本人は駐車場ではバック駐車して丁寧に駐車枠に収める習慣があることなど、自動バレーパーキングに対する要望があまり強くないのかもしれません。
そうとはいえ、欧州で今後、レベル4自動バレーパーキングの社会実装が進めば、日本でも法整備やインフラ整備が進み、クルマをスマホで自動バレーパーキングすることが日常になるかもしれません。
Writer: 桃田健史
ジャーナリスト。量産車の研究開発、自動車競技など、自動車産業界にこれまで約40年間かかわる。
IT、環境分野を含めて、世界各地で定常的に取材を続ける。
経済メディア、自動車系メディアでの各種連載、テレビやネットでの社会情勢についての解説、自動車レース番組の解説など。
近著に「クルマをディーラーで買わなくなる日」(洋泉社)。
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