走り出さないクルマに「催促クラクション」は間違った使い方!? 「プップッ!」乱用が違反にも? クラクションの「正解」とは

不用意なクラクションが重大なトラブルの原因となることも

 一方、クラクションは挨拶や合図、お礼などに使っているドライバーも多く、日常生活でよく耳にします。

 しかしこうした用途でクラクションを鳴らすのは、道路交通法違反に該当する場合があります。

気軽に「プッ!」のつもりがトラブルの元となるケースも…[画像はイメージです]
気軽に「プッ!」のつもりがトラブルの元となるケースも…[画像はイメージです]

 以下のようなケースが挙げられます。

・見送りをした時の挨拶

・知り合いとすれ違った時の挨拶

・迎えに来た時の到着の合図

・道を譲ってもらった時のお礼

 これらは全て「危険を防止するため」ではありません。

 クラクションをむやみに鳴らしてしまうと、本当に危険な時に察知できなくなってしまい、警音器の意味を成しません。

 そのため、危険防止以外を目的とするクラクションの使用は制限されているのです。

 クラクションを鳴らしてはいけない時に鳴らすと「警音器使用制限違反」が適用されます。違反点数はありませんが、反則金3000円が科せられます。

 逆にクラクションを鳴らすべき時に鳴らさないと「警音器吹鳴義務違反」となります。違反点数は1点、反則金は6000円(普通車)です。

 鳴らすべき時に鳴らさない方が罰則も重くなっていることからみても、適切な場面でクラクションを鳴らすことの大切さがよく分かります。

 クラクションの乱用は、罰則を受ける可能性があるだけでなく、トラブルに発展する危険性もあります。

 鳴らされた側が腹を立てて危害を加えてくる、あおり運転を受けたと警察に通報されるなど、思いがけない事態になってしまうこともあるのです。

 また、大きな音で運転者を驚かせ、事故の原因となるケースもあり得ます。

 トラブルや事故を引き起こさないためにも、必要のないクラクションの使用は控えた方が良いでしょう。

※ ※ ※

 クラクションの使用が常用化してしまうと、本当に危険を知らせる場合と区別が付かなくなるほか、騒音公害や、トラブルや事故に発展する恐れもあります。

 鳴らすことができるのは、原則「警笛鳴らせ」の標識がある場所を通行する時、もしくは危険を防止するためやむを得ない時です。

 クラクションは「意思表示」ではなく「危険を防止するため」に鳴らすものという意識を持ち、むやみに鳴らさないように心がけることが大切です。

【画像】危険を未然に防止! 「警笛鳴らせ」標識覚えてる!? 写真で見る(15枚)

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