増える「車中泊トラブル」! 背景には車中泊とキャンプの「誤解」も? 考え直したい車中泊マナーの「作法」
車中泊を楽しむユーザーの輪が広がりをみせている一方で、公共の駐車場などで迷惑行為をするマナー違反者の数も増えているといいます。車中泊ユーザーが知っておくべき最低限の「ルール」と「マナー」について考えます。
「車中泊」と「キャンプ行為」はイコールではない!
コロナ禍を境に、密を避け自由な旅を楽しめる「車中泊」ユーザーが増えている中、マナーを守らない一部のユーザーによるトラブルも増加傾向にあるといいます。
2023年2月3日から6日まで幕張メッセで開催された「ジャパンキャンピングカーショー2023(JCCS2023)」で、キャンピングカーの普及促進を図る日本RV協会に、近年の車中泊事情について話を聞きました。
日本RV協会(JRVA:ジャルバ)は、キャンピングカー使用環境の整備、市場の育成、業界の発展を目指す団体として、1994年に発足しました。
キャンピングカーメーカー、販売ディーラーなど約130社が加盟し、様々な活動を行う中で、JCCS2023もJRVAが主催し、アジア最大級のアウトドア&レジャーイベントへと発展しています。
JCCS2023開催に先駆け、JRVAが2月1日に発表した「キャンピングカー白書2023」には、加盟会員企業から調査したキャンピングカーの最新動向が記されています。
これによると前年2022年のキャンピングカー販売総額は、対前年比120%の伸びとなる過去最高の762億円超えを達成したといいます。
国内キャンピングカーの累計保有台数も過去最高の14万5000台で、キャンピングカーや車中泊の文化が確実に拡がっていることを表しています。
一方で、車中泊に関するトラブルも増加傾向にあるといいます。
SNS上では「道の駅の駐車場でBBQをしている人がいた」「キャンプのごみをパーキングエリアで捨てているキャンピングカーを見かけた」など、苦言を呈する声も散見されます。
JRVAの担当者は次のように話します。
「トラブルの背景には、車中泊と“キャンプ”を混同している人が多いことが挙げられます。
車中泊は旅の途中にクルマで寝泊まりすることが主なのに対し、キャンプはバーベキューをはじめとするレジャーも含めた行為と考えられます。
公共の駐車場など、本来クルマを停めて休憩するための場所に、わざわざ椅子を出して炊事などしてしまう人たちは、そもそもその違いについて勘違いをしている可能性があります」
もちろん、許可されたオートキャンプ場ならキャンプ行為も問題ありません。
しかし車中泊を楽しむ人が急激に増えている中で、公共駐車場などでキャンプ場のように振る舞ってしまう人がいることが、トラブルの一因だとJRVAではみています。
近年のキャンプ場は、炊事などで発生したごみの処理なども引き受けてくれる場所が増えています。
公共駐車場に生活ゴミなどを捨ててしまう行為も同様に、一部のユーザーが公共駐車場とキャンプ場を混同している証拠といえるかもしれません。
いずれにしても、車中泊のマナーについて、ユーザーは改めて考え直す必要があるといえるでしょう。
なおJRVAでは、安全で快適に車中泊できる有料施設「RVパーク」を全国に展開しています。
ゆったりした駐車場スペースに加え、24時間利用可能なトイレや、ごみ処理施設や100V電源の設置など、車中泊に必要なインフラを用意したもので、2022年現在で全国に300か所開設されました。
JRVAでは今後、1000か所のRVパーク開設を目指しているといいます。
これから車中泊を試してみたいと考えるなら、RVパークは心強い味方となりそうです。
※ ※ ※
JRVAでは「公共駐車場におけるマナー10か条」を掲げて、キャンピングカーユーザーなどに理解を呼び掛けています。
ちなみに、マナー10か条は以下のとおりです。
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1.長期滞在は行わない
2.キャンプ行為は行わない
3.許可なく公共の電源を使用しない
4.ごみの不法投棄はしない
5.トイレ処理は控える
6.グレータンク(編集部注:一部のキャンピングカーに備わる生活排水を溜めるタンク)の排水は行わない
7.発電機の使用には注意を払う
8.オフ会の待ち合わせは慎重に
9.車椅子マークの所に駐車しない
10.無駄なアイドリングはしない
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いずれも極めて常識的な内容ですが、本来車中泊ユーザーに求められる作法が、必ずしも守られていないということも同時に表しています。
車中泊を楽しむ前に、ユーザーは改めてひとつひとつを確認すべき項目だと言えるでしょう。
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という事もありましたし。
外でやらないだけマシでしたが、小学校の理科で習うことも失念している親子も居るわけです。