もはや懐かしい「リトラクタブル式ライト」なぜ新車採用されない? パカッと開く個性パーツ減った理由は? 復活の可能性あるのか
かつて国内外のクルマで採用される例が多かったパカッとヘッドライトが開いて点灯する「リトラクタブルヘッドライト」ですが、国産車では2002年に生産終了となったマツダ「RX-7」以降、リトラクタブルヘッドライトを採用したクルマは販売されていません。なぜ採用される例が減ったのでしょうか。また復活する可能性はあるのでしょうか。
もはや懐かしい…「リトラクタブルヘッドライト」が減った理由とは…そして復活は?
点灯時のみ登場するリトラクタブルヘッドライトは、その特徴的な動きと愛らしいルックスから、現在でも熱狂的なファンが多く存在しています。
しかし、昨今のクルマにはリトラクタブルヘッドライトが採用されているクルマはありません。なぜ、廃れてしまったのでしょうか。
100年以上におよぶ歴史のなかで、クルマの装備やデザインも大きく変化してきました。
そのなかには、かつてはメジャーな存在であったものの、現在では廃れてしまっているものも少なくありません。
リトラクタブルライトヘッドライトもそんな装備のひとつです。
使用時のみ登場し、非使用時にはボンネットと一体化するという特徴を持つリトラクタブルヘッドライトは、1980年代頃には比較的多くのクルマに採用されていました。
しかし、日本国内では2002年に生産終了となったマツダ「RX-7」以降、リトラクタブルヘッドライトを採用したクルマは販売されていません。
特徴的な動きや愛らしいルックスから、現在でも根強い人気を誇るリトラクタブルヘッドライトは、なぜ廃れてしまったのでしょうか。
リトラクタブルヘッドライトの起源には諸説ありますが「非使用時にはヘッドライトが隠される」という点に注目すれば、1935年にアメリカで発表されたコード「810」というクルマが最初のようです。
その後もリトラクタブルヘッドライトの前身である「ヒドゥン・ヘッドライト(隠されたヘッドライト)」を持つクルマがいくつか見られますが、そのほとんどはデザイン上の理由からヘッドライトを隠すことが目的であったようです。
クルマにとってヘッドライトは必要不可欠なものですが、当時の技術では大きな弾丸上の物体をフロントに置かざるを得なかったため、デザイン面からいえば決して好ましいものではありませんでした。
1960年代に入ると、日欧米の自動車メーカーがその技術を誇るために、ハイパフォーマンスカーの開発に乗り出したことで、リトラクタブルヘッドライトは一躍注目を浴びます。
空力性能の向上を図る必要があるハイパフォーマンスカーは、ボンネットの位置をできるだけ低くすることが求められますが、ヘッドライトを設置するとどうしてもボンネットが高くなってしまいます。
そうした問題を解決するために、必要なときにだけヘッドライトを登場させることのできるリトラクタブルヘッドライトが、多くのクルマで採用されました。
1963年に登場したロータス「エラン」を皮切りに、フェラーリやランボルギーニといった「スーパーカーブーム」を彩った数々のクルマでリトラクタブルヘッドライトが採用されました。
国産車で初めてリトラクタブルヘッドライトを採用したのは、1967年に発売されたトヨタ「2000GT」です。
その後、1980年代にリトラクタブルヘッドライトは黄金期を迎え、マツダ「RX-7 サバンナ」や「ロードスター」、日産「フェアレディZ」、ホンダ「NSX」など、数多くのハイパフォーマンスカーやスポーツカーで採用されました。
一方、リトラクタブルヘッドライトには、コストと信頼性、そして重量増という弱点もありました。
開閉構造を持つリトラクタブルヘッドライトは、一般的なヘッドライトに比べて多くの部品を必要とします。
部品点数が増えることでコストは増加し、故障の可能性も増します。
さらに、フロントの重量も増すため、走行性能や燃費性能にも悪影響をおよぼします。
加えて、現在ではある程度の大きさのヘッドライトを確保することが前提だった当時とは異なります。
現在では小さな光源でじゅうぶんな光量をもつLEDライトが一般化したため、リトラクタブルヘッドライトを採用することによる合理性がほとんどなくなっているのが実情です。
今の樹脂レンズは紫外線焼けが酷いからリトラは復活してほしいがねぇ
SR20 180の新車購入しました
リトラを手動で少し開けて走るのが流行ってました
いきなり閉まって指を挟んだこともあります
TURBOのエンブレムを斜め貼りするのも流行ってました