クルマの燃料「常に満タン」が理想!? 最新「エコカー」では“例外”も? 「満タン」VS「節約給油」の結論とは

ガソリンスタンドの急激な減少に加え、万が一の災害などで給油が滞るリスクを考えると、クルマの燃料は常に満タンにしておくのが理想的です。しかし必ずしもすべてのユーザーに当てはまる条件ではないともいいます。どのような例外があるのでしょうか。

多様なリスクを考えると燃料は「常に満タン」が理想

 給油のタイミングは人それぞれで、常に満タンにしているドライバーもいれば、いつも警告灯が点灯してから給油するドライバー、1000円単位で給油するドライバーなどさまざまなスタイルがあります。
 
 果たして給油のタイミングはいつが望ましいのでしょうか。

「給油難民」となるリスクも!? 給油は「入れられる時」に満タンにしておくのが基本的な姿勢といえます[画像はイメージです]
「給油難民」となるリスクも!? 給油は「入れられる時」に満タンにしておくのが基本的な姿勢といえます[画像はイメージです]

 石油の価格が高止まりしているなか、少しでも節約したいという気持ちから、工夫をしているドライバーも増えています。

 例えば、燃料の重さが増えることによる燃費の悪化を防ぐためガス欠ギリギリまで給油をしなかったり、少し遠方にある地域最安値のガソリンスタンドへ行く頻度を抑えるためこまめに給油できなかったり、ガソリン割引イベントの日まで給油を我慢したりと、自衛策は様々です。

 しかし多少の節約は犠牲にしても、クルマの燃料タンクは常に満タンにしておくのが理想です。

 もちろん日ごろの生活では、ガソリンスタンドはいつでも利用でき、必要な際にはすぐに給油できるようになっています。

 しかし、一度大規模かつ広範囲な地震などの災害が発生すると、製油所の稼働が停止し燃料出荷が滞ったり、タンクローリーがガソリンスタンドまで運行することができず、ガソリンスタンドの燃料の在庫が底をついたりする可能性があります。

 実際、2011年に発生した東日本大震災の際には、震源地から遠く離れた都内でもガソリンスタンドに給油のための車列ができたり、燃料が売り切れになったりしたことも記憶に新しいことです。

 また、最近では大雪の影響で主要な道路が通行止めになったり、停電になることでガソリンスタンドの電力供給がとまって、ガソリンスタンドの営業が停止したり、地震以外の自然災害の際にも燃料が給油できないこともあり、さらに注意が必要です。

 最近のクルマは燃費が良くなり、給油回数が減ってきています。ハイブリッド車もそうですが、プラグインハイブリッド車(PHEV)も徐々にラインナップも増え、給油回数が数か月に一回というドライバーもいます。

 そのような社会背景により、ガソリンスタンドのビジネスが厳しくなってきており、ガソリンスタンドの店舗数自体も大幅に減少しています。

 また、都市部の街道沿いにあるガソリンスタンドは24時間営業も多いですが、地方では夜間休業や土日祝休みの店舗も少なくありません。

 そのため、都市部から地方へドライブする際はとくに、燃料を満タンにしておくことをおススメします。

 余談ですが、山間部や観光地のガソリンスタンドは燃料価格が高めのこともあるので、競合が多い大きな街道沿いのガソリンスタンドで事前に給油を済ませておく方が、ガス欠ギリギリよりも結果として安上がりということもあります。

 加えて、高速道路のSA(サービスエリア)やPA(パーキングエリア)でのガソリンスタンドも減っており、150km以上もガソリンスタンドがない区間もあります。

 そのような状況で警告灯が点灯してしまうと、ガソリンスタンドにたどり着く前にガス欠になってしまうことも考えられますので、高速道路に乗る前に走行距離に合わせて充分な量の給油が必要です。

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