手軽な「ディスプレイオーディオ」が勢力伸ばす!? 純正ナビとの違いはどんなとこ? 最新のカーナビ事情
ディスプレイオーディオやスマホ/タブレットはどう使う?
ディスプレイオーディオはスマホとの連携を前提としたAVヘッドユニットです。ディスプレイを備えるため一見カーナビ機に見えますが、基本的にカーナビ機能は備わらず、スマホの地図アプリやルート案内アプリをインストールして使用するのが一般的です。
メリットはシンプルな構成ゆえ安価なことと、好みの機能を後から追加できること。どちらもメーカー純正ナビが不得手なことで、現在急速に普及が進んでいます。
機種にもよりますが、ディスプレイオーディオにはラジオが内蔵されていたり、スマホ(Bluetooth接続)やUSBメモリー内の音楽を聴いたり、スマホ画面を表示させたりといった基本機能が備わっています。そしてスマホのアプリを利用するために「Apple CarPlay」と「Android Auto」という2種類の連携方法が用意され、スマホの種類により使い分けています。
実際にディスプレイオーディオを利用しているTさん(トヨタ車・30代)は、次のように感想を話します。
「カーナビ専用機は地図の更新回数が限られていたり、ある程度年数が経つとサポートが終了してしまいます。ですが、スマホアプリの地図なら常に最新版に更新できるので、新しくできた道路がきちんと表示されます。
ただ、使い勝手や自車位置の精度などはやはり専用機には敵わないですし、通信量も増えがちになるのでオプションの『ナビキット』を付けようか検討しています」
ナビキットとは、ディスプレイオーディオにカーナビ機能を付け加えるトヨタのオプション装備。これがあればスマホと連携することなく、カーナビ専用機のように使えます。TVも見たい場合はオプションを追加する必要がありますが、「結果的にそんなに安くなくなった」という声もSNSで上がっています。
同じくユーザーであるEさん(トヨタ車・40代)は、ディスプレイオーディオの可能性は感じるものの、まだこれからの装備と考えているそうです。
「必要なアプリを追加できるのは便利ですし、これからどんな機能が出てくるのか楽しみです。ただ、スマホが熱くなったり動画の扱いが難しかったりと不満も少なくありません。今後に期待したいです」
ディスプレイオーディオはまだ新しい装備だけに次第に洗練されてくると予想されています。
専用の機器がなくても、手持ちのスマホやタブレットをカーナビ代わりに使うこともできます。通信費は必要ですが、かかる費用は車載用のホルダー代だけでだいたい3000円といったところ。
通信はスマホやセルラーモデルのタブレットならその回線を利用し、Wi-FiモデルのタブレットならモバイルWi-Fiやスマホのテザリング機能を介して使用できます。通信環境がなくても使用自体は可能ですが、カーナビとしての精度はだいぶ落ちてしまうのがデメリットです。
タブレットを車内で利用しているSさん(トヨタ車・30代)は、タブレットをカーナビとして使用している理由を教えてくれました。
「純正ナビを装着しているものの、いかんせん古いクルマでして。ナビを交換したかったのですが純正ナビを外すのはなかなか難しいということで、もっとも簡単な『タブレットを追加する』という方法を選びました。
格安SIMを挿して利用していますが、手軽さを優先して機能としては現在地と目的地までの大まかな誘導ができれば良いと思っています。カーナビ交換による出費を抑えることができたのでおおむね満足しています」
ちなみに、車載用ではない精密機器のため高温や低温になりがちな車内に置きっぱなしにできないことが唯一の不満なのだそうです。
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ディスプレイオーディオは今後、トヨタが標準化を進めていることなどによりシェアを伸ばしていくことが予想されますが、高級オーディオのように一定の支持者に応えるためカーナビ専用機も当面は無くなることはないでしょう。
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