楽天モバイル下請け会社の「横領倉庫」に高級車150台!? 何があった? 貴重なハコスカ&ランボなど… すでに国外流出か?
TRAILは1月13日に自己破産を申請。負債総額は約54億円
――1月13日にTRAILが自己破産申請をしました。(負債総額は54億9964万円※2022年3月期決算時点)。いま、このクルマたちはどうなっているのでしょうか。
殆どは海外に輸出されてしまっていると思います。
ノーマルで出すのではなく、何かしらのカスタムを施して(カスタム代金が1000万円から5000万円)付加価値を持たせて中東経由で世界の富裕層に販売されていると思われます。
しかし、なかにはつい最近、1月19日木曜日の業者オークションで関係者の所有と思われる緑色のスカイラインが出品されました。が、こちらは「流札」となっています。
また2021年12月の大阪レトロカーに展示された旧車もあります。
最初聞いていたときはほとんどが海外だと思われたのですが、実際には同社が買い集めた国産旧車(比較的安価なもの)は国内市場で流通しているようですね。
――車両のなかには緑ナンバーがついたものもありますね。
中小企業が法人名義で通常のナンバーで高額なクルマを社長用に持つと、せいぜい数台しか認められません。
2ドア車所有も経費で落とすのは厳しい。だからフェラーリ、ランボは法人名義でない場合が多いと思われます。
ですが、緑ナンバー(営業用自動車)として登録されると減価償却は年式が古ければ1年で可能です。
1年後帳簿上は簿価1円。横領はしているのに税のことは考えていたのでしょうか、謎ですね。緑ナンバーなら無制限で経費になりますから。
――なぜ「横領倉庫」などと呼ばれるのでしょうか。
すでにいくつかのメディアで報道されている通り、TRAILは楽天モバイルの基地局開設に関わる業務(資材置き場の確保、資材輸送など含む)を請け負った際、日本ロジステックと元楽天モバイル社員(2022年8月逮捕)とで共謀して、楽天に多額の水増し請求をおこないました。
100億円以上ではという情報もあります。
水増し請求(横領)したお金で購入した高級車が多数保管されていることから、巷では横領倉庫と呼ばれています。
ちなみにTRAILの売上高は2019年3月期に約9億円でしたが、わずか3年後の2022年3月期には192億6159万円にまで急拡大しています。
いっぽう、日本ロジステックは不正発覚から間もない2022年8月30日、東京地裁に民事再生法の適用を申請しました。負債額は約151億円と巨額です。
楽天モバイルに水増し請求した巨額のお金で高級車を買いあさり、派手なドリフトチームを作ってレース活動をおこない、オートサロンや各種のドリフトイベントを大々的に開催するようになりました。
また、クルマ関係以外にも卓球選手やK-1選手などに対してもスポンサーとして支援していました。
――被害を受けている自動車業界の関係者も多数いるのでしょうか。
TRAIL、TMARから車両カスタムの作業を受注してクルマは完成したけど入金がない…そんな業者さんがたくさんいると聞いています。
カスタムは有名ブランドのほか、横領倉庫周辺の整備工場やチューニングショップなどに大量発注していました。
TMARに在籍していたドリフトレーサーの一部も被害者といえるでしょう。
2022年9月11日に開催予定だった北海道での「カムイドリフト」というイベントでは直前になってTMARがイベントから撤退。ポスターも「TMAR×LBWK」から「LBWK」だけになりました。
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ドリフト界、カスタム界にも激震が走った巨額水増し請求事件。
日本の宝ともいえる貴重な国産旧車は今頃どこにあるのでしょうか。
Writer: 加藤久美子
山口県生まれ。学生時代は某トヨタディーラーで納車引取のバイトに明け暮れ運転技術と洗車技術を磨く。日刊自動車新聞社に入社後は自動車年鑑、輸入車ガイドブックなどの編集に携わる。その後フリーランスへ。公認チャイルドシート指導員として、車と子供の安全に関する啓発活動も行う。
福岡県でも車の購入をされてたみたいですね
汚ねえ金で神聖な名車を穢すなよ…
金なんかを貯蓄する手法としてクルマを使うなんて事は到底許せない マジで臟が煮えくり返っちまう
カスタムカー業界ってこんなのばっかだよな
本当にほしいユーザーの手に渡らないのはいかがなものかと