日本車の人気がピンチ!? 油断していられないかも! アジアでジワジワと中国ブランドが勢力を増している要因とは
「こんなに広いの……?」何が広いかといえば、中国系自動車メーカーがモーターショーで展開するブースの面積です。2022年12月に開催された「タイモーターエクスポ」というモーターショーの会場で、筆者は衝撃を受けました。
アジアで人気の日本車…その背後には中国車が!
日本車といえば、世界でそれなりにブランドを確立しており、とくに東南アジアではその傾向が強いといいます。
しかし最近ではそれを脅かすかもしれないある国のブランドが勢力を増しているようです。
「こんなに広いの……?」
何が広いかといえば、中国系自動車メーカーがモーターショーで展開するブースの面積です。
2022年12月に開催された「タイモーターエクスポ」というモーターショーの会場で、筆者は衝撃を受けました。
タイモーターエクスポはタイの首都バンコク近郊で開催される大きなモーターショー。
タイは東南アジア最大の自動車生産国であり、このイベントには現地で展開する自動車メーカーやインポーターの多くが出展します。
そしてタイは、街を走るクルマのほとんどが日本車という日本車天国。
かつてより減ったとはいえ、現地の日本車率は9割以上でこれは東京都23区よりも高いほどです。
首都バンコクから離れれば離れるほど、日本車率は高まっていきます。
なかでも乗用車において最大のシェアを占めるのがトヨタです(ピックアップトラックはいすゞがトップシェア)。
そんな状況だけに、モーターショーの会場内でもっとも広いブースを構えるのはもちろん日本メーカーのトヨタです。
日本メーカーとしては、ホンダや三菱、日産、いすゞなどがそこに続きます。
しかし、2022年のタイモーターエクスポを訪れで驚いたのは、中国メーカーの2つのブランドが、ナンバーワンであるトヨタと同じ広さのブースを構えていたことです。
つまり、ブースの広さで最大となるブランドが3つあり、そのうち2つが中国の会社。
当然ながら、その2つの中国ブランドは日産やホンダ、三菱などよりも広いブースを構えていました。
これまで具体的にいえばコロナ禍になる2020年まではそんな状況ではありませんでした。
ブースの広さは、日本メーカー、そして現地でも人気がある「メルセデス・ベンツ」と「BMW」がトヨタに続いていたのです。
つまり、わずかここ数年でタイにおける中国車の勢いが増したということ。
ひとりの日本人としては非常に残念ですが、コロナが明けてみれば時代が変わってしまったことを実感せざるを得ませんでした。
タイモーターエクスポで、トヨタと同じブース面積を展開するブランドは「BYD」と「GWM」です。
低価格で中国製品に勝てる要素は無いですね。中~低所得者にターゲットを絞るなら、日本車の品質を兼ね備えた販売国で喜ばれる車を売るべきでしょう。中国車が喜ばれるのは見た目はそれなりで、価格が安いから。例の50万円くらいの車もそうでしょう。軽自動車よりも小さく、2人乗れて用途を満たしている。東南アジアで日本車を売るなら、高級ブランドの他に特に何も付いていない実用車もあれば、故障が少ないというメリットで買って貰えるかも。
そういった変わり種な車も日本で買えると面白いですが、日本の安全基準に満たなければミニカーとか小型特殊などで「ちょっとした足に使える車」としては需要もあるでしょ。田舎の老人の足として買い物や病院に行ける程度の性能で十分なのだから。
ちなみに自分が遊びとして欲しいのはイタリアのape50(生産終了)ですね。雪国じゃ冬は使えませんが。