見た目、走り、快適性…どれも犠牲にしない!テインの最新減衰力コントローラ「EDFC5」を峠で試乗してみた

注目の「躍度制御」…クルマの動きは、どう変わる?

 次に、EDFC5から新たに搭載された「J(ジャーク感応自動調整モード)」に切り替えて、また同じコースを同じ速度域で走り始めます。先ほどのGモードと大きく異なるポイントとして感じたのは、ステアリングを切り始めた瞬間からクルマの反応がすこぶるよくなることです。大柄で重量級なヴェルファイアに乗っているとは思えないくらいに、操舵に対する初期の反応が良くなると同時に、コーナーにアプローチする際のクルマの姿勢を作りやすく、クルマの動きに軽快さを感じます。

前後左右でどのように減衰力が変化しているかは、車内のモニターからリアルタイムに確認可能。コーナーだけでなく直進時にも路面のアンジュレーションに合わせて細かく制御が入っている
前後左右でどのように減衰力が変化しているかは、車内のモニターからリアルタイムに確認可能。コーナーだけでなく直進時にも路面のアンジュレーションに合わせて細かく制御が入っている

 さらに試したのが、これら「G」「J」ふたつのモードを統合し、より高度に制御してくれる設定での試乗です。これがEDFC5の、最大の特長でありセールスポイントとか。いざ峠道に出てみれば、コーナーの入口からステアリングを切り込み始め、そこから最もGがかかるポイント、さらにストレートへ立ち上がるまでのすべての過程で、俊敏性と踏ん張り感がとても高いレベルで両立し、かつクルマの動き自体には何の違和感もなく、重量級ミニバンを運転しているとは思えないほど滑らかに快適に走らせることができました。

 同様に「ノア」を試乗した際にも、この「G」「J」統合制御モードでの走行が最も顕著にその良さを体感できました。ステアリングの初期操舵が確実にダイレクトになりながら、背の高いミニバンにありがちな最初にグラッとくるロール感は抑えられて、コーナーを駆け抜ける際の安定感も格段に上がっています。リアシートの同乗者がクルマ酔いすることも抑えられるのでは、と思わせてくれるほどの安定感でした。

 このほか、「S(車速感応自動制御モード)」は、GPSから測位した速度データに合わせて制御するというものですが、今回は制限速度内かつ一定速度内での同一条件下の比較試乗を実施したために、あまり体感はできませんでした。とはいえ高速道路など速度域が上がる場面では有効になりそうです。

 さらに、EDFC5から新たに搭載されたAI学習機能は、ドライバーごとのステアリングを切るタイミングや加減に合わせて、その制御タイミングや精度を自動的に変更してくれるというもので、さらなるアクティブな制御を可能としたものです。ドライバーが替わる、すなわち運転特性が変わると、10分から15分ほどで制御が上書きされるとのことです。

※ ※ ※

 テインの減衰力コントローラー「EDFC5」は、2023年1月より販売されるとのことです。また幕張メッセ(千葉県)で2023年1月13日から15日まで開催される「東京オートサロン2023」のテインブースでも展示される予定です。

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