なぜ新たに「MT車」続々登場? 2022年はフェアレディZ・GRカローラ・シビックタイプR発売! 注目度高いMT市場「プレミア化」する現状とは
2022年はトヨタ「GRカローラ」やホンダ「シビックタイプR」、日産「フェアレディZ」が登場するなど「MT車の復権」が目立ちました。なぜ、いまMT車が注目されているのでしょうか。
2022年は「MT車の復権」が目立つ、Z&タイプR&GRカローラ…なぜ続々?
2022年の自動車業界を振り返ると、EVをより身近なものにした日産「サクラ」および三菱「eKクロス EV」や、まったく新しいスタイリングへと生まれ変わったトヨタ「クラウン」など、例年にも増して話題が豊富な年だったように感じます。
ただ、これらの話題と同じかそれ以上に印象的だったのが「MT車の復権」ですが、いまMT車が注目されているのでしょうか。
MT車が希少な存在となっている昨今にありながら、2022年にはトヨタ「GRカローラ」やホンダ「シビックタイプR」、そして日産「フェアレディZ」といったMT車のビッグネームが続々と登場したことに加え、トヨタ「GRスープラ」にもMT仕様が追加されました。
なかでも、GRカローラとシビックタイプRはMT仕様しか設定されておらず、現代では非常にめずらしいモデルとなっています。
日本の場合、1970年ころまではほとんどのクルマがMT車でした。1980年代頃から、新車販売台数におけるAT車の比率が急増し、現在では新車のおよそ99%がCVTを含むAT車となっています。
AT車の最大のメリットは、シフト操作やクラッチ操作が不要であることなどによる、運転のしやすさにあります。
かつては、MT車のほうがAT車に比べて燃費が良かったり、車両価格が安かったりするというメリットもありましたが、ATの技術が進歩した昨今では、そうしたことはほとんどありません。
誤解を恐れずにいえば、圧倒的大多数のユーザーにとっては、MTは積極的に選ぶべきものではなくなっているのが実際のところです。
こうした状況のなかで、MT仕様をラインナップするモデルが減少しつつあるのは極めて自然なことであるといえます。
にもかかわらず、2022年には前述したような多くのMT車が登場しました。
いずれのモデルも発売直後からオーダーが殺到し、フェアレディZやシビックタイプRは新車価格を大きく超えるプレミア価格で中古車市場に登場したことが話題となりました。
では、なぜいまになってMT車が復権しつつあるのでしょうか。そこには、現代の自動車業界における大きなトレンドが影響しています。
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