トーヨータイヤが「セルビア」に生産拠点を開所! 「日本的」な開所式に大統領も出席 巨大工場の詳細とは
開所式は政府関係者も出席 「日本的」な演出も?
2022年12月14日、トーヨータイヤの新セルビア工場の開所式がおこなわれました。
開所式にはトーヨータイヤ代表の清水隆史社長を始め、セルビア工場を運営するToyo Tire Serbia d.o.o.(トーヨータイヤセルビア)の井村洋次社長、勝亦孝彦駐セルビア特命全権大使、アレクサンダル・ヴチッチ大統領といった日本とセルビアの政府関係者も出席しました。

清水社長は新しい工場について、「日本とセルビアは国交樹立140周年の記念の年に開所できるとあり、両国発展の礎となり、両国の将来の架け橋になるようにしていく」と熱く語りました。さらに以下のように続けます。
「自動車産業は次世代モビリティへの変革が始まっており、EV化の波とともにタイヤに期待される役割も難易度も高まっています。
2019年、ドイツに新設したR&Dセンターはセルビア工場との連携によって付加価値の高い事業構造を実現していく、技術戦略上の重要拠点として位置付けています。
ヨーロッパ各地での地産地消を進めながらも主力のアメリカ市場に向けた戦略的供給拠点としての機能をフルに発揮していきます」
トーヨータイヤは今後、ヨーロッパにおける同社のブランド価値アップを狙い、主力のアメリカ市場での消費に向けて、アメリカ工場でまかないきれない分をセルビアから送り出していくとのことです。
また、政府機関との連携や質の高い労働力創出プログラムを打ち出し、セルビア国内の大学や研究機関との連携も高めていくとして、トーヨータイヤとセルビアの協力体制が整いつつあることも語られました。
締めには赤いだるまに目玉を入れて、鏡開きを行うなど日本的な開所式となりました。
その日の夜に行われたレセプションパーティーでは、アナ・ブルナビッチ首相が出席してスピーチをおこなったあと、今度は青いだるまに目玉を入れられ、赤いだるまと青いだるまがセルビア工場を見守ります。
主な市場がアメリカであり、アメリカ、日本、マレーシア、中国に工場があるなかでトーヨータイヤはヨーロッパに生産拠点を持っていませんでした。今回の開所により世界的に商品を届けられるようになっていくとのことです。
Writer: 雪岡直樹
1974年東京生まれ。フォトスタジオアシスタントを経てフリーランスのフォトグラファーへ。雑誌やWeb媒体の撮影を担当。自動車雑誌の撮影と並行してユーザーインタビューやイベントレポートを担当することで、ライターとしても活動。国内最高峰のレース「SUPER GT選手権」を長年取材。新車情報やレースレポート、イベントレポートなどを雑誌やWebに寄稿する。




































