「冷却水」もカチンコチン!? 愛車に寒さを乗り切らせるには「濃度UP」が必要? “水道水”の使用今すぐやめるべき理由とは
2022年12月21日に、国土交通省は大雪に対する緊急発表がおこなわれ、22日夕方から26日頃にかけて、北日本から西日本の日本海側を中心に長期間にわたって大雪となる予定で気温が低くなることが予測されるといいます。そんな寒いエリアでは、エンジンを冷却する冷却水にも注意が必要です。
寒いエリアでは冷却水に注意? 濃度を上げておく必要も
2022年12月21日に、国土交通省は大雪に対する緊急発表を実施。これによると西日本にも強い寒気が流れ込み、22日夕方から26日頃にかけて、北日本から西日本の日本海側を中心に長期間にわたって大雪となるところがある見込みです。
該当の日程では、とても寒くなることが予測されますが、そんな凍てつく寒いエリアでクルマを乗る際には、さまざまなことに注意が必要です。
その一つが、“冷却水の凍結”です。
動いているエンジン内部の温度は、エンジンの中心ともいわれる「コネクティングロッド」という部品で約90度から約200度、燃料が燃える「燃焼室」では約1500度から約2800度とかなり高温です。
動いているエンジンを冷却せず、稼働させ続けると、やがてオーバーヒートを引き起こし、エンジンに深刻なダメージを与え、故障する可能性が高くなります。
そこでエンジンを冷やす働きをするのが冷却水(クーラント)。エンジンルーム内に、「ピンク」や「緑」など鮮やかな色のついた液体が入っているタンクが装備されていますが、このタンクのなかに入っている液体こそが冷却水です。
冷却水は、熱が蓄積されたエンジンを冷やし、ウォーターポンプでラジエーターに送られ、そこで熱を放出し、再びエンジンへ戻る循環を繰り返しています。
外気温が低く、仮に冷却水が凍結してしまうと膨張し、この冷却水が循環する回路に損傷を与える恐れがあります。
一般的な冷却水に用いられるLLC(ロングライフクーラント)の成分は、主にエチレングリコール、防錆剤、消泡剤の成分が含まれています。エチレングリコールは凍結を防止し、防錆剤はラジエータや冷却回路内の腐食を防止、消泡剤はキャビテーションの発生を抑え冷却効果を高める役割をしています。
また、LLCの一般的な濃度は30%から50%で、この濃度では30%で-15度、50%は-36度で凍結します。
-15度を超えて冷えるようなエリアなどでは、濃度を濃くしておく必要があるでしょう。
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冷却水に「水道水」を用いることは可能なのかという記載が、SNSなどで見られることがあります。
冷却性能だけでいえば、物質から多くの熱を奪うことのできる(比熱が大きい)水道水は冷却に対して高い効果があるといえます。
しかし、水道水は0℃以下になると凍結してしまいますので、前述のLLCと比較するとそこまで低くない温度で凍ってしまうことになります。東京でも例年0度以下になることは多くありますので、極端に気温の高い地域でもなければ、水道水の使用は控えたほうがいいでしょう。
また長期間使用することにより、水道水に含まれる塩素やナトリウム、カルシウムによりラジエーターや冷却回路内が腐食する可能性もあります。一時的な緊急用の冷却水としては使用できても、長くは使用しないほうが賢明といえるでしょう。
クーラントは薄めるほど性能が落ちるので基本的に東北でも薄めて使う人はあまり居ないかと。クーラント自体は薄めて使うほど高くないですからね。基本的に街乗りしかしない人なら良いけど、距離を乗るとか経済圏を越境するような人は途中でエンジントラブルが起きるような無精を避けますから。
緑ナンバー事業者は運行前点検と運行後点検もしていますし、ラジエーター関連のトラブルはあまり聞きません。
せいぜい、DPF詰まりとか、球切れ、ブレーキ関連(排気ブレーキ含む)の警告灯くらいですね。