年末年始はクルマのトラブルに要注意! 未然に防ぐ方法は? 冬に起こりがちなトラブル対処法
雪で路面が見えないときは落下や脱輪に注意
冬のレジャーといえばスキーやスノーボードなどが人気ですが、スキー場まで除雪されている舗装路ばかりとは限りません。
雪などで路面にある凸凹や隠れてしまった障害物などを踏んでしまったり、思わぬところで落下や脱輪したりすることがあります。
「側溝にタイヤが落ちてしまう、または障害物にホイールやボディの下回りを当ててしまうと、速度や溝の深さ障害物の大きさにもよりますが、ホイールのアライメントが狂ったり、エンジンの下回りが大きくへこんでサビが発生しやすくなったりするなど、新たなトラブルの原因にもなりかねません。
視界不良の場合もありますが、あまり端っこを走らないというのも重要かもしれません」(H整備士)
側溝などに落下(落輪)して自力での脱出が難しいようであれば、JAFなどのロードサービスを呼ぶことになりますが、なかなか来てくれないときもあります。そうならないためにも悪天候の場合はとくに慎重な運転を心がけたいところです。
また、万が一の事態に備えて牽引ロープなども用意しておくと、さらに安心できそうです。
身近な冬のトラブルで考えられるのが、窓ガラスの凍結です。朝起きたらフロントガラスが凍結していることがありますが、すぐに出発しなくてはならないときはどう対処したら良いのでしょうか。
「昔ながらの方法ですが、暖機運転(アイドリング)とスクレーパーを使うのが効果的でしょう。
エンジンをかけエアコンもオンにしてからデフロスタースイッチを押せば、ウインドーに温風が当たります。
これで凍結が少し解けるのを待ち、解け出したらスクレーパーで取り除くのが確実です。スクレーパーは傷がつきにくいシリコン製がおすすめです」(H整備士)
最近では雪を解かしやすい解氷スプレーなども販売されているのですが、H整備士はおすすめしないといいます。
「解氷スプレーの主成分はアルコールなので、窓ガラスやボディのコーティングに悪影響を及ぼす可能性が高いんです。
多少時間はかかりますが、溶剤系はあまり使用しないほうがクルマのコンディションを維持しやすいと思います」
ディーゼルエンジン搭載車に乗っている人に注意してもらいたいのが、季節や地域によって販売・使用される軽油の種類が違うことです。
「ガソリンや軽油は石油から製造される燃料ですが、原油を加熱して蒸留する温度が違います。
低温でも蒸発し燃えやすいガソリンに対し、軽油は低温では着火しにくいという特性を持っており、氷点下など極端に低温になると軽油のグレードによっては凍ってしまうこともあります」(H整備士)
適合しないグレードだと、仮に凍らなかったとしても、気温の低下で粘度が増してしまい、不完全燃焼も起きやすくなります。
軽油には「特1号」と呼ばれるものから、寒さに強い「3号」や「特3号」などのグレードがあり、寒冷地では寒さに強いグレードの軽油を販売しています。
寒冷地に行ったときは、現地で軽油を給油することを忘れないようにしましょう。
コメント
本コメント欄は、記事に対して個々人の意見や考えを述べたり、ユーザー同士での健全な意見交換を目的としております。マナーや法令・プライバシーに配慮をしコメントするようにお願いいたします。 なお、不適切な内容や表現であると判断した投稿は削除する場合がございます。