「タクシー」は“自家用車”として所有可能!? 意外と「頑丈」「便利」「安価」! 「違反」になる行為とは?

高耐久でもメンテナンスは必須!豊富な部品に支えられる

 ひとえに壊れにくいタクシーといえども、細やかなメンテナンスはもちろん不可欠です。

 タイヤやオイルなどの交換はもちろん、ブレーキパッドや電球、パッキンなどの消耗品類などの交換は普通の自家用車と同様にやらなければなりません。

 そうなってくると気になるのが補修にかかわる部品在庫や費用ですが、今日も商用車として日本中を走り回っているタクシーのメンテナンス部品は実に豊富で、例え故障してしまい部品交換が必要になってしまっても、数多くの在庫があり、値段も比較的割安な印象です。

 また、整備性も良好な車種が多いので、自分で整備や修理にチャレンジしやすいという面もあります。

 ちなみに車検は、特別な改造は必要なく自家用車として問題なく取得することが可能。また、普段の整備も一般的な自家用車と同じように正規ディーラーや民間の工場などに依頼することが可能です。タクシー車両だからと言って専門の場所で整備する必要はありません。

公道走行中に「空車表示灯(スーパーサイン)」を点灯するのはNG?
公道走行中に「空車表示灯(スーパーサイン)」を点灯するのはNG?

燃料はガソリン…とは限らない?

 クルマの燃料と言えば、ガソリンが一般的です。また、クリーンディーゼル車ならば軽油を給油しますが、どちらも一般的なガソリンスタンドで手に入る燃料です。

 しかし、タクシーで使用される車両の多くはLPGガスを燃料として使用しており、一般的なクルマの燃料タンクにかわり、ガスボンベを備えている場合があります。

 そのため、燃料の補給にはLPGガス専用のスタンドにてガス充填が必要になり、もし購入したい車両がLPG車であった場合は、近場のLPGスタンドを探さなくてはなりません。都市部などタクシーが多く走っている地域ならば近場にLPGスタンドを見つけることは難しくはありませんが、郊外などLPGスタンド自体が無いという場合もあるので、ドライブの際には事前に調べておくことが重要です。

 また、LPG車はガスボンベの容器検査というものがあり、基本的には6年に1回(タンクの製造年によっては2年に1回)検査を受ける必要があります。検査切れの場合は車検を取得することが出来ないということも注意点の1つです。

 ちなみに、LPGガスの燃料代は1Lあたり100円を切るなど、レギュラーガソリンに比べてとても割安な印象です。しかし、容器検査の費用として6〜14万円ほど掛かってくるので、距離を多く乗るユーザーでないとトータルコスト的には高くつく場合があります。

 また、LPG車は満タンで400kmを超える走行が可能ですが、都市間移動など遠出をする際は前出の通り、途中や訪問した土地でLPGガスを充填出来る場所があるか事前に調べる必要もあります。

通常のガソリン車のように手軽に燃料を補給出来ないという点は注意が必要です。

行灯やメーターなど、タクシー専用装備はつけたままでいいの?

 では、タクシーを中古車として購入したのち、タクシー専用の装備を搭載したまま自家用車として乗っても問題無いのでしょうか。

まずは「行灯(あんどん)」です。

これはタクシーの屋根に設置されている会社名などが入った看板ですが、これは本物のタクシーを連想させるため、誤解を生まないためにも基本的には取り外した方が無難です。

 次に「空車表示灯(スーパーサイン)」です。

これは看板やフィルム幕、LEDなどで「空車」や「賃走」「回送」を表示する装置のことですが、こちらの装備は表示(点灯)させたままでの公道走行はNGです。しかし、表示(点灯)させた状態で公道を走行しなければ、装備として設置しておいても問題はありません。

 そして「タクシーメーター」。

これぞまさに“タクシー”という装備ですが、こちらに関しては通常、稼働できる状態で装備していても問題はありません。もちろん、実際に人を乗せてメーターを回し、金銭を収受する行為(白タク行為)は絶対にNGです。

 それ以外にも「後部左側自動ドア」や「防犯板」(運転席の背もたれに設置されているアクリル板)、「ルーフウィンカー」、「アンテナ」、「ウィンカーレバー内蔵型ハザードスイッチ」など、タクシー専用と呼べる装備はたくさんありますが、どの装備も公道走行に関して問題はありません。

※ ※ ※

 タクシーは、開発思想から仕事をするクルマとして設計されている甲斐あってか、長時間運転していても疲れにくく、乗り心地も良好な車種が多くあります。

 また、後部座席や荷室に充分なスペースがあり、ボディの大きさも5ナンバーサイズに収まる場合が多く、取り回しのし易さに加え、後輪駆動車(FR)特有の小回りの効きと運転する楽しさも同時に味わうことが出来ます。

 そして、レトロを感じる商用車特有の飽きのこないデザインも魅力的なポイントの一つで、何と言っても“はたらくクルマ”を所有するという非日常感が気分を高めてくれます。

 社会の重要な“脚”として日々活躍しているタクシーを自分専用の“脚”にするのも選択肢の1つです。

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1件のコメント

  1. やっぱりjpntaxiのベースはシエンタなんかよりハイエースをベースにするべきです。

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