「ブゥン」と減速! クルマの「エンブレ」どう活用? 間違えると悪影響も! 推奨される場面とは
クルマの運転で、じつはあまり知られていないのが「エンジンブレーキ」です。通常のブレーキとどう違い、どのタイミングで使うのでしょうか。
「エンジンブレーキ」は通常のブレーキとどう違う?
クルマの「ブレーキ」と聞くと、一般的にはブレーキペダルを踏んで減速・停車する「フットブレーキ」や、駐車時や坂道発進で使用する「パーキングブレーキ(サイドブレーキ)」をイメージします。
一方で、そのふたつのブレーキと比べるとあまり知られていないのが「エンジンブレーキ」です。

ブレーキペダルを踏んで作用する「フットブレーキ」は、「摩擦」と「油圧」によってクルマを止めようとはたらきます。
ドライバーがブレーキペダルを踏むと、その力は「マスターシリンダー」という機構へと伝わります。マスターシリンダーは「ブレーキフルード(ブレーキオイル)」というオイルで満たされており、オイルがシリンダーによって圧縮されると高い圧力(油圧)をともなった状態となります。
その後、高められた油圧は各車輪のブレーキ機構へと配管を通して伝わり、車輪と接続され回転している「ブレーキドラム」または「ブレーキディスク」を、油圧の力で「ブレーキパット」や「ブレーキシュー」が押さえつけて摩擦を発生させることで、クルマを動かす運動エネルギーが熱エネルギーへと変わりクルマが静止しようとします。
単に人が車輪を押さえつけるだけでは重量のあるクルマの動きを止められないので、これらの機構を持つことによりペダルを踏んだ力をパワーアップさせているのがフットブレーキの機構となります。
一方パーキングブレーキはレバーを引くタイプや足で踏むタイプなどがあり、これらはフットブレーキとは違い油圧は関わっていませんが、ブレーキシューがブレーキドラムを押し付けて止めていることに変わりはありません。最近では電動タイプも一般的になっています。
では、「エンジンブレーキ」とは何なのでしょうか。
これはエンジンの回転数が高まった際に回転を下げようとする抵抗を利用して、減速させる仕組みです。
エンジンが回っている限り、普段の運転をしていてもアクセルを離すことでエンジン回転数は下がろうとするので、エンジンブレーキは作用します。
さらに強いエンジンブレーキの減速力を使用したい場合は、AT車では「2」「L」「S」などのポジションに落としたり、シフトレバーに「O/Dボタン」が備わっている場合は押すと低速のギアへと切り替わるため、エンジン回転数が上がってエンジンブレーキが発生します。
エンジンブレーキはこのような操作をすることで、フットブレーキを使わずにクルマを減速させることができます。















