流行りの「ルーフテント」って寝心地良いの? 実際に使った印象はアリ・ナシ? いま注目される使い勝手をユーザーや販売店に聞いてみた!
まだまだあるルーフテントの「メリット・デメリット」とは
さらに、風でも揺れます。
そのときのクルマがリフトアップしているクロスカントリー4WDだったということもありますが、ワンボックス車などでも揺れて寝られないという人は少なくないようです。
とあるキャンピングカーユーザーから、こんな話を聞きました。
「ウチは妻と二人なのですが、タウンエースキャンパーの就寝スペースをもっと広く使おうということで、ルーフテントを付けました。
でも、実際に使ってみると寝返りでかなり揺れますし、下で寝ている妻も僕が寝返りをする度に起きると大ブーイング。
硬いサスペンションに替えてみましたが、あまり変わらないですね」
ルーフテントのユーザーは揺れを解消するために、いろいろと工夫をしているようです。
ジャッキを2個用意して、車体の揺れをアウトリガーのように押さえるとか、床束という建築用の器具を使うなど。
市場には、キャンピングカー向けの揺れ防止ジャッキも流通しています。
いずれもジャッキアップするというのが共通ですが、傾斜や地面の凹凸があるような場所では、器具が倒れる恐れもあるため、使用には十分な注意が必要です。
ちなみに、失敗したくないという人はどんなルーフテントを購入すればいいのでしょうか。先ほどのルーフテント輸入業者に聞いてみました。
「見分けるポイントは、やはり価格でしょうか。
2人、3人用ですと、50万円前後が目安ですね。
20万円以下のものを私も使ってみましたが、やはりクオリティが悪く、とりあえず寝られるというものでした。やはりルーフテントも値段相応ということでしょう」
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ルーフテントの場合、愛車に取り付ける費用も発生します。
重い物ものは数十kgあるため、クルマによってはチェーンブロックなどを使わないと装着できないことがあります。使う設備や道具を考えると、なかなか個人では難しいようです。
取り付け費用は数万円かかるため、トータルで考えると60万円前後の予算が必要になります。
キャンピングカーを購入することを考えればリーズナブルといえますが、やはり使用頻度が高くないと高価な買い物になることに。
ちなみに、ルーフテントはタイプよっては車体の外にはみ出したり、ハシゴをかけたりしないと使えない場合があります。
こうした構造のものは、高速道路施設や道の駅などの公共施設では使用がNGとなっています。
「便利そう」「快適そう」で衝動買いせずに、販売スタッフにライフスタイルを相談したうえで、慎重に商品選びをするのが、快適なルーフテント生活をおくるコツといえそうです。
Writer: 山崎友貴
自動車雑誌編集長を経て、フリーの編集者に転向。登山やクライミングなどアウトドアが専らの趣味で、アウトドア雑誌「フィールダー(笠倉出版社刊)」にて現在も連載中。昨今は車中泊にもハマっており、SUVとアウトドアの楽しさを広く伝えている。
軽トラックの荷台に、テント風の幌をまとったバグトラックというのも最近目にするように成りましたね。
真冬じゃ寒そうではありますが。