「酔わない」ミニバン!? 日産新型「セレナ」は“車内の大惨事”も予防! クルマ酔い軽減のための「工夫」とは
日産から発売された新型ミドルサイズミニバン「セレナ」。これまでにない特徴として「クルマ酔いのしにくさ」を挙げています。一体何が工夫されているのでしょうか。
新型セレナは「クルマ酔い」しないのが特徴!?
日産は2022年11月28日、新型ミドルサイズミニバン「セレナ」を発表しました。
新型セレナの特徴のひとつとして「クルマ酔いのしにくさ」があります。
セレナは日産のミドルサイズミニバンとして、1991年に初代モデルが登場してから、同社の主力車種として5世代に渡り展開してきました。
今回フルモデルチェンジされた6代目は、初代から受け継がれてきた「BIG」、「EASY」、「FUN」の3つのコンセプトはそのままに、移動時の快適性を追求し、最先端技術の搭載や様々な機能の充実を図ったといいます。
その特徴のひとつに、「クルマ酔いのしにくさ」を挙げています。
クルマ酔いは不規則な揺れや加減速により、目から入る視覚的な情報と平衡感覚をつかさどる三半規管からの情報の処理にズレが生じてしまい、めまいや吐き気を催すもので、ほかにもにおいや温度・湿度なども関係してくるといいます。
人によっては全く酔わない人もいますが、なかには「クルマに乗りたくない!」と思ってしまうレベルでひどく酔ってしまう人もおり、クルマに対するトラウマイメージを植え付けることはおろか、車内の大惨事を招くこともあり、クルマを所有する人の悩みのひとつといっても過言ではありません。
そんななかで、新型セレナでは4つの角度からクルマ酔いを「科学」し、軽減する設計であると説明します。
まず、「嗅覚」面では新車特有の匂い、いわゆる「新車臭」を低減する素材を選定。
ディーラーオプションでは、車内の臭気を吸着する「脱臭フィルター」を設定するなど、クルマ酔いの原因のひとつとされる「匂い」の面からアプローチしています。
乗車時の「ストレス軽減」対策としては、2列目のシートベルトバックルを腹部前方を通るように装着する設計とし、お腹への圧迫を減らして酔いを和らげるようになっています。
さらに、クッションが受ける荷重を大きくすることで、前すべりを低減させ、シートベルトが身体に食い込みにくくなっているといいます。
また、一番の原因とされる「視覚刺激」では、2列目はもちろん、3列目の乗員も外の景色を見られるように2列目中央部のシートが大きくスライドする「スマートマルチセンターシート」を装備。
加えて、オプションの後席モニターはあえて外の景色を見えるような位置へ設置するなど、視覚からのクルマ酔い軽減も十分に対策されています。
さらに、身体に伝わる感覚「体性感覚」面では、シート自体にも工夫が凝らされています。
頭部の揺れを抑える新開発のフロントシートは、背もたれ上部が前方に折れた形状の「ゼログラビティシート」を採用。
車両自体にも改良を加え、アクセルやブレーキの操作性を向上しラフな加減速や「カックンブレーキ」にならない制御や、横風によるふらつきを抑えるエクステリア設計など、対策は多岐におよんでいます。
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自律神経が発達途上で、外からの情報を処理する脳も成長期にある子どもはとくにクルマ酔いをしやすい傾向にあるといいます。
セレナは3列シートのミニバンであり、子ども連れの家族にも需要のあるクルマですが、徹底したクルマ酔い軽減対策というあまり類を見ない特徴を持っており、ほかのミニバンにはないセレナのひとつの魅力として捉えることができます。
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