高額商品なのに…なぜ「価格表示」しない? 中古車店の「ASK表示」が急増 背景には何があるのか

「ASK」や「応談」が増えている?その背景とは

 一方、最近では「ASK」や「応談」という表記を用いる中古車が増えてきたといいます。

 その背景にあるのは、昨今の急速な円安です。

 2022年1月1日時点では115円41銭だったドル円相場ですが、2022年10月19日には149円81銭となるなど、短期間で30%近い変動がありました。

 中古車の一部は国外へと輸出されることから、為替の変動は中古車販売店の利益に大きく関係します。

 前出の中古車販売店担当者も「『ASK』や『応談』といった表記は、海外への販売を意識している場合によく用いることがある」と話します。

 加えて、新型コロナウィルス感染症の影響により、新車の長納期化が問題となっていることも「ASK」や「応談」が増える要因となっているようです。

往年のスーパーカーは中古車市場でも「ASK」と表記されるケースは多かった
往年のスーパーカーは中古車市場でも「ASK」と表記されるケースは多かった

 中古車のメリットといえば、かつては「新車より安い」ことが大部分を占めていましたが、現在では「新車より早く手に入ること」が最大のメリットとなっています。

 むしろ、人気モデルについては新車よりも価格が高いケースも見られるといった逆転現象も起こっています。

 ただ、量販車に対して新車を超える価格を掲示すると、時には批判の声にさらされることもあるようです。

 実際、ある中古車販売店が話題のスポーツカーに対して、新車価格の3倍近い価格を掲示したところ、SNSで炎上するということが最近ありました。

 実際には、仕入れ値自体が高額になっている場合も多いため、中古車販売店が必ずしも「暴利をむさぼっている」というわけではありません。

 とはいえ、中古車販売店としてもそうした批判の声は避けたいというのが実情であることから、あえて「ASK」や「応談」といった表記を利用する場合もあるといいます。
 
 このように、不安定な社会情勢に加えて、SNSなどでさまざまな情報が拡散されやすくなった昨今では、これまでよりも「ASK」や「応談」といった表記を利用する中古車販売店が増えているようです。

※ ※ ※

 このように、中古車に「ASK」や「応談」と表記する背景にはさまざまな事情があります。

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