クルマの「装備次第で納期短縮」は本当か 新車「オプション」選択は何を選ぶのが効果的? あえて待つ人の心理は?
最近では、新車の納車が長引いている傾向が続いています。人気車であれば約1年待ちが当たり前になっているほか、車種によっては3年から4年というものも存在します。そのなかで少しでも納期短縮をするのに「オプションの選択」が影響するといいますが、なにを選べば納期が短縮されるのでしょうか。
ナビ非装着で納期が短縮するケースも
新車の長納期化が著しい昨今では、納期が6か月以上という例もめずらしくありません。
巷では「オプション次第で納期が早くなる」という話も出てきていますが、実際にオプション選定によって納期は変わるのでしょうか。

最近では、長納期化が著しいうえに車種によってはすでに直近の生産枠を超える受注を獲得しているために、新規の受注をストップしているケースもあります。
一方、ユーザーによってはそれほどの長い期間を待つことができない場合もあります。
納期を優先する場合、比較的納期の早い車種やグレードを選ぶ、もしくは中古車を選ぶといった選択肢が考えられますが、少なからず妥協することになります。
新車の長納期化の大きな要因となっているのは、半導体をはじめとする部品不足です。
そこで考えられるのが、半導体を多く利用するオプションを妥協することで納期を早めるという手段です。
実際に、輸入車ブランドのなかには、電動パワーシートなどの一部のオプションの設定を見直すことで納期の改善を図っているケースが見られます。
では、実際にオプション選定で納期は変わるのでしょうか。日産の販売店担当者は次のように話します。
「日産では、例えば『エクストレイル』が翌年度分の生産枠もほぼ使い果たしてしまったために、11月11日現在では新規の受注をストップしています。
年明けにも再開する見込みですが、それでも納車までに1年ほどのお時間をいただく見込みです。
エクストレイルに限った話ではありませんが、特定のメーカーオプションを非装着とすることで、納期を早められるケースはあるかとは思います。
ただ、ディーラーオプションについては、納期とはあまり関係がありません」
新車のオプションには、大きくわけて、工場生産時に装着するメーカーオプションと、販売店で装着するディーラーオプションの2つがあります、
メーカーオプションの代表例には、安全運転支援システムやヘッドライトシステム、サンルーフなどがあり工場出荷以降は基本的に装着することができません。
一方のディーラーオプションは、ETCやドライブレコーダー、純正カスタマイズパーツなどがあり、納車以降に装着することも可能です。
具体的に納期に影響するオプションについて、前出の販売店担当者は次のように続けます。
「納期を左右する可能性があるメーカーオプションの代表例は、ナビゲーションシステムです。
エクストレイルの場合では、中間グレードの『X』に12.3インチのワイドディスプレイを備えた『NissanConnectナビゲーションシステム』をメーカーオプションで装着することが可能ですが、これを選択しなければ、数週間ほど早くお届けできるかもしれません」
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またトヨタの販売店担当者は「メーカーオプションの有無によって納期が早まる可能性はあります」と話すほか、ホンダの販売店でも「メーカーオプションのナビやオーディオの有無で変わることもある」と説明されることから、どのメーカーでも多少の納期短縮に繋がるようです。
かつてはディーラーオプションの代表格だったナビですが、現在ではさまざまな機能を備えたクルマの頭脳としての役割を持っていることから、高機能のものは工場出荷時に装着されることが多くなっています。
ただ、高機能のナビは半導体の集合体であるため、部品不足の昨今では納期に影響を及ぼしやすいオプションのひとつとなっているようです。



























