冠水したクルマの「買取査定額」安すぎ!? 値段がつかないってホント? 台風15号直撃の静岡県内で冠水車の買取が増加中
静岡県は、2022年9月に発生した台風15号の影響により大きな被害を受けた地域のひとつです。その静岡県では冠水車の買取に関する問い合わせが増加しています。冠水車の買取について中古車販売業者はどのように対応しているのでしょうか。
水害でクルマが冠水! どう処理すればいい?
2022年9月に発生した台風15号の影響により、静岡県は大きな被害を受け、後に激甚災害に指定されるほどの爪痕を残しました。
被害は建物のみならずクルマにも及び、水に浸かってしまった冠水車が続出しました。
JAFは9月23日から25日の間に台風15号の影響で実施した静岡県内のロードサービス救援件数が3901件に達したと報告しており、そのうち、冠水に関するロードサービス件数は2062件と、全体の50%以上を占めたことを明らかにしています。
そうした冠水車の修理によって、静岡県内の自動車整備工場はパンク状態となっており、現在もクルマの修理ができず、冠水車を自宅に放置したままとなっている人は少なくないようです。
そんな冠水車の取り扱いでもっとも望ましいのは、JAFや保険会社のレッカーを活用して、自動車整備工場にクルマを持ち込み、正しく点検・整備をおこなってもらうことでしょう。
冠水車は外見上問題なさそうに見えても、エンジン内部への水の侵入や電気系統の浸水が起こっており、エンジン始動ができない可能性があります。
電気系統のショートを起こしていれば、最悪の場合爆発や出火する恐れもあり、また残った水分や泥汚れなどにより、エンジンの始動ができても何かしらのダメージが発生している可能性が否定できません。
こうした状況をうけて、国土交通省やJAFは、放置されてしまっている冠水車のエンジンをむやみにかけないよう呼びかけています。
冠水車のなかには運良く廃車を免れる車両もありますが、水に濡れてはならないパーツ類は全交換、内装の水分・汚れ除去など、基本的に大幅なリフレッシュが必要となるため、修理費用はかなり高額になるのが一般的です。
そのため、修理費用の金額によっては、クルマを手放す選択をとる人も少なくないでしょう。
冠水車の売却は、クルマそのものの価値に加えて、冠水や浸水のレベルによって査定額が決まります。査定自体は無料でおこなえることが多いので、整備士の判断で動かしても問題ないということであれば中古車販売店やディーラーなどに持ち込む方法や、出張査定を依頼するのが良いでしょう。
日本の中古車市場では「冠水車=安全性に欠ける」というイメージが先行していますが、海外では相場より格安な冠水車を購入するユーザーは少なくありません。
また、解体して中古パーツとして販売されるケースや、レアメタルやアルミなどのリサイクル材として利用されることもあり、たとえ少額でも価値がつくこともあります。
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