「レバー式」パーキングブレーキ激減!? なぜ「電動式」に置き換わった? もはや懐かしい「ステッキ式」何が良かったのか「パーキングブレーキ」の変遷とは
現代のクルマのパーキングブレーキは、電子化し自動化が進んでいます。今回は、パーキングブレーキの簡単な歴史と、現在の状況をご紹介します。
パーキングブレーキは踏む?かける?それとも「操作しない」?さまざまな方式が存在
クルマを停めたときに使うパーキングブレーキですが、その操作をしたかどうか覚えていない、という人もいるかもしれません。
それだけ、現代のクルマのパーキングブレーキは、自動化が進んでいます。今回は、パーキングブレーキにどのようなものがあったのか簡単な歴史と、現在の状況をご紹介します。
パーキングブレーキは、文字通りクルマを駐車するときにかけるブレーキです。
フットブレーキは、ドライバーが足でペダルを操作し、クルマを減速や停車させるものです。一方でパーキングブレーキは、ドライバーがクルマを離れても、クルマがその場から動かないように留める役目を担っています。
パーキングブレーキにクルマを減速させるほどの制動力は不要なので、ほとんどのクルマに搭載されているパーキングブレーキは後輪の2輪だけに効くようになっています。
クルマを止めておく力もパーキングブレーキ単体では弱く、MT車であれば、1速またはリバースにシフトし、ATやCVT、ハイブリッド車はギアを「P」ポジションに入れて機械的に固定しています。
なお、それでもクルマが転動してしまいそうな坂道では、車輪に輪留めをします。
そんなパーキングブレーキを操作する機構は、時代の流れによっていろいろ変化をしてきました。
旧車や商用車のステッキ式
旧車や商用車に採用されていることが多いのがステッキ式パーキングブレーキです。
ステッキ式パーキングブレーキとは、人が歩くときに持つステッキに似たT字型のレバーを、ドライバーの左ひざ付近に配置したものです。
ステッキの根元はインストルメントパネル奥にあり、ドライバーはレバーをつかんで自身の方に向かって引き、パーキングブレーキをかけます。
パーキングブレーキを解除するときは、レバーにあるボタンを押すか、手前に引きながらレバーのグリップを90度回し、奥に押し戻します。
レバーがインストルメントパネルにあるために、ドライバーの左横付近のスペースが広くなります。
ベンチシート車やコラムシフト車と組み合わされることが多く、トラックやタクシー、バンのほか、かつては乗用車にも広く採用されました。
レバー操作をするときにドライバーが上半身を動かし引くことができるため、強い力でパーキングブレーキをかけられます。
しかし、乗用車用としては、1970年前後から採用例が減少していきました。
少なくなってきたけどおなじみのレバー式
パーキングブレーキとして、最もおなじみとも思える方式がレバー式です。
フロアシフト方式のシフトレバーの後方や横に、パーキングブレーキレバーを装着したものです。
レバーはフロアに装着されており、ドライバーがレバーを引くとレバーの先端は円弧を描いて上方に移動します。
パーキングブレーキを解除するときは、レバー先端にあるリリースノブを押すとレバーが降りていき、パーキングブレーキが解除されます。
この方式は、パーキングブレーキレバーがセンターコンソールに配置されるために、内装の形状や構成、スペースに制限があったり、現在の高級車ではおなじみのリアエアコン吹き出し口を作りづらくなるなどの欠点もあります。
一方で、パーキングブレーキを補助的に使用する坂道発進がしやすかったり、モータースポーツ競技などの特殊な用途に使用しやすいなどの理由で、根強い人気があります。
主にジムカーナなどの競技で使用されるテクニックである「スピンターン」は、一瞬だけパーキングブレーキレバーを操作しおこないます。そのために、リリースノブを押さなくてもパーキングブレーキレバーを解除できるようにする「スピンターンノブ」という後付けパーツが流行した時代もありました。
スピンターンノブは見栄えの良いアルミ製が多いために、ファッションとして装着している人もいました。
AT車専用の足踏み式
足踏み式パーキングブレーキも、長い間存在している方式です。
パーキングブレーキペダルがドライバーの左足付近にあるために、クラッチペダルがないAT車もしくはCVT車専用です。
パーキングブレーキをかけるときは、ペダルを踏みます。この方式は、ブレーキをかける際に足で踏む大きな力を利用できるために、他の方式と比較して誰でも確実にパーキングブレーキをかけられることが特徴です。
一方、パーキングブレーキを解除する方法は様々でした。
まず、レバーによる解除方式です。ドライバーの右もしくは左ひざ付近にパーキングブレーキ解除レバーがあり、ドライバーがレバーを引くとパーキングブレーキペダルが元の位置に戻るのです。
このレバー操作にドライバーの姿勢が前傾気味になるために、少々操作しづらい欠点がありました。
次に、主に高級車用として、シフトレバー付近にパーキングブレーキ解除用電気スイッチを設ける方式が登場しました。
解除操作は電気スイッチを操作するのみなので、ドライバーは姿勢を崩さずに済むことが特徴です。
パーキングブレーキペダルの構造にダンパーを組み込み、ペダルがスッと静かに戻るものもありました。
そして最近のものは、足踏み解除式です。
ペダルを踏んでブレーキをかけることは一緒ですが、解除するときにはもう一度ペダルを踏みます。
構造も簡単になるために、一時はほとんどのクルマに搭載されました。
スティック式:坂道発進がやりづらい。確か効きが悪かった記憶がある。
レバー式:坂道発進がやりやすい。助手席に尻を滑らせて移動する時や、運転席と助手席に跨って寝る時に邪魔くさい。引きすぎるとワイヤーが伸びる。伸びるとよじれてホースの中で引っかかることがある。
足踏み式:たまに解除し忘れることがある。でもまあ、この中では一番便利かも。
電動式:解除し忘れが無い。自動化されたものは壊れやすい。スイッチ類のショートなどが起きると誤作動する虞がある。
というごく個人的な感想。
PCの組み立てから電子工作までするのだが、命を預けている以上は逆に機械(自動化しているプログラムを含む)というものを全く信用していないので。
本来はMT好きで車両については電子制御が大嫌いなのだが、燃費を考えると次はMTをやめざるを得ない。
高速道路用のオーバートップギアが欲しいけど、軽貨物だと1:1が上限なんだよね。MTだと120km/hでリミッター掛かるしエンジン音煩いし燃費最悪だし。
軽貨物のギヤ比1:1とはスズキの軽貨物の5速の事ですね。ダイハツの軽貨物の5速ギアはオーバートップになっていますが、デフが大きいのでトータルではスズキのと変わりません。従って燃費は悪いですね。