新型軽SUVで「車中泊できる!?」 ゴツ顔の軽ワゴン「タント ファンクロス」専用のUSB充電口は「車内で寝る人のため」!?
ダイハツは、2022年10月3日に実施された「タント」シリーズのマイナーチェンジで、3番目のラインナップ「タント ファンクロス」を新設定しました。内外装のデザインを一新したほか室内の細部まで手が入り「車中泊」派も満足させる仕上がりとなりました。
マイナーチェンジでは「異例」!? 細部まで手が入った仕様向上を実施
ダイハツは2022年10月3日、主力の軽スーパーハイトワゴン「タント」シリーズ(タント/タントカスタム)をマイナーチェンジするとともに、シリーズ第3の新ラインナップとしてクロスオーバーSUVスタイルの「タント ファンクロス」を追加しました。
とくに新設定されたタント ファンクロスは専用の内外装や独自装備を備え、力の入ったモデルとなっています。
新型タント ファンクロスは、ノーマルのタントとは大きくイメージを変えました。
外観では、ノーマルが優しくかわいらしいイメージだったのに対し、SUVテイストを強調したスタイリングに変身。
プロテクターのような無塗装風の黒い樹脂パーツが随所にあしらわれ、アクティブでタフなイメージとなりました。
内装も迷彩柄を想わせるシート地が目をひきます。
ファブリックの素材自体にも撥水加工を施し、汚れた衣服や濡れた道具などを積んでも手入れがしやすい仕様で、アウトドアレジャー後に気兼ねなく乗り込める配慮も忘れません。
そして注目は、新型タントシリーズのなかでもタント ファンクロスにしか装備されない後席後ろのUSBソケットです。
いまや人々の生活になくてはならない存在となったスマートフォンだけに、大げさにいえば出先の充電切れは「命取り」となります。
新型タント ファンクロスで車中泊をする場合は、前席シートを後ろ倒しし、前倒しした後席により拡大した荷室と一体化させフルフラットにすると、大きくフラットな「寝床」が完成します。
ダイハツ社内の測定値によると、助手席フルフラット機構使用時の室内長(インパネから後席背もたれまでの距離)は、2180mmあります。
実際の車内には、ステアリングやシフトレバーなど、インパネや運転席まわりの突起物があるため、有効長は1.8mといったところですが、それでも多くの人なら余裕で就寝可能なスペースといえます。
そうして寝転がった先の後席後ろ、荷室右側の壁下部という絶妙な位置にUSBソケットが備わっているのです。
もちろん通常通りに後席シートを使用している時でも利用可能ですが、後席背もたれとかぶる後方寄りの位置なため、もっとも使いやすいのは「車中泊の時」ということになるでしょう。
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新型タントシリーズの開発責任者、ダイハツの製品企画部 秋本 智行 CE(チーフエンジニア)は、みずからもアウトドアのレジャーを楽しむ趣味人だといいます。
荷室のUSBソケット以外にも、後席を前倒しし荷室を拡大した際の「防水加工シートバック」や、荷室をフラットにして2段積みもできるほか、単体で取り外し屋外でテーブルとしても活用可能な「上下2段調整式デッキボード」など、細部に渡り手が入っています。
通常、マイナーチェンジ時にここまで内装の細部まで改善されるケースは珍しく、それだけ新型タントがダイハツにとって極めて重要な車種であることがわかります。
このように気合の入った新型タントは、すでに好調な受注を占めているといいます。今後明らかになるライバルメーカーとの販売競争の動きも気になるところです。
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