高額商品のクルマ「ネットで購入」は不向き? 値引き交渉も可能!? 加速する「オンライン販売」の現状とは
オンラインでも値引き交渉できる?
ホンダがサブスク型のオンラインサービスを展開する一方で、日産は「アリア」限定ではあるものの、2021年11月に購入検討から注文、クレジット決済までオンライン上ですべて完結できる「オンラインオーダー」を開始。
本当の意味での国産車メーカー初となる国内でのオンライン販売が始まりました。

オンライン販売でユーザーが懸念するのは、手続きを進めていく途中で不安になってしまうこと。
日産のオンラインオーダーはそうした不安を取り除くために途中から実店舗での商談に切り替えることができたり、逆に対面での商談から契約だけオンラインに切り替えたりもできるなど、フレキシブルな対応が可能になっています。
また、従来の新車購入では付き物だった「値引き」については、ビデオ商談やチャット相談にて交渉できるのだとか。
もっともバックオーダーを抱えるほど人気で一部注文ストップがかかっているアリアは、実店舗での購入でも「値引きゼロでした」という声がほとんどなようです。
国産車メーカーがさまざまなしがらみで足踏みしているうちに、攻勢を仕掛けてきたのがボルボとヒョンデです。
ボルボはかねてよりバッテリー式電気自動車(BEV)の世界販売をすべてオンライン化する方針を公表しており、日本でも2021年11月にBEVの「C40リチャージ」を発表。最初の100台のみサブスク契約で、それ以降は売り切り型のオンライン販売となっています。
2022年5月には「XC40リチャージ」を発表し、7月よりオンライン販売を開始。秋よりデリバリーが始まる予定です。
ちなみに、「XC60リチャージ」と「XC90リチャージ」はともに「リチャージ」の名称が与えられていますが、これらはハイブリッドモデルのためオンライン販売の対象外となっています。
ヒョンデはかつて「ヒュンダイ」という呼称で日本市場に参入していましたが販売不振から2009年に撤退。
2022年に燃料電池車や電気自動車に特化して再参入することになったのですが、テスラ同様に販売網を築かずにオンライン販売のみとしたのが特徴です。
5月から「アイオニック5」および「ネッソ」の販売が始まっています。
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全車種対応のBMWを除くと、売り切り型はすべて電気自動車ということに気が付きます。
これは電気自動車の購買層はデジタルリテラシーが高い傾向にあるため、オンライン販売と親和性があることが理由とされています。
なお、オンライン販売先進国である中国のSNSでは、「電気自動車なら(ガソリン車より)部品点数が少ないからそのぶん壊れる可能性が低く、オンラインで買っても安心」という意見が多いようです。
Writer: くるまのニュースライター 金田ケイスケ
2000年代から新車専門誌・輸入車専門誌編集部を経て独立。専門誌のみならずファッション誌や一般誌、WEB媒体にも寄稿。
中古車専門誌時代の人脈から、車両ごとの人気動向やメンテナンス情報まで幅広く網羅。また現在ではクルマに限らずバイクやエンタメまで幅広いジャンルで活躍中。






























