東北道120km/hで流れは変わった? 初日に実走 速度引き上げ区間の取締りやオービスはどうなる?
2022年10月12日、東北道の一部区間の最高速度が120km/hに引き上げられました。この区間のクルマの流れはどう変わったのか。交通取締りやオービスはどうなるのか。実際に走りました。
東北道の岩槻IC付近~佐野藤岡IC付近が最高120km/hに
2022年10月12日午前10時から東北道の一部区間で最高速度規制が120km/hに引き上げられたので、実際に走行してみました。
速度アップの区間は、埼玉県さいたま市の岩槻IC付近から栃木県佐野市の佐野藤岡IC付近までの約41kmです。

私(オービスガイド 大須賀克巳)は変更初日の昼から夕方にかけ、岩槻ICと佐野藤岡ICを往復してみたのですが、下り方面はところどころで車線規制を伴う工事が行われており、その影響によりほとんどのクルマは100km/h以下で走行していました。
また上り方面は、夕方という時間帯もあり都心方面へ戻るクルマが多く、やはり多くの車は100km/h前後で走っていました。それでも交通量が少なくなるタイミングで120km/h走行を試しているようなクルマもチラホラ見られました。
最高速度が110km/h以上に引き上げられた他の3か所にも共通することですが、個人的には各ドライバーのストレスが減ったような印象を受けます。ただしこれは普通車に乗っている私の感想で、大型車や自動二輪のライダー目線だと違う意見になるのかもしれません。
ちなみに大型貨物自動車等の最高速度は80km/hのままなので、そのようなクルマのドライバーから見ると追い越しのタイミングを計ったりするのに神経を使うことが増えたかもしれません。
区間内では、大きな速度差のある車両が混在して走るわけです。例えば新東名高速の最高速度120km/h区間は大型車の比率が高く、3車線あるうちの左側2車線は大型車のペースになり、追越車線に普通車が集まる傾向があります。
80km/hで走る大型車を追い越す100km/hくらいのクルマと120km/hで走りたいクルマが集中することもあり、その時は多少ギスギスした状況になるのですが、適度な交通量であればそれもすぐに解消されます。
私は10年以上前からオービス(速度違反自動取締装置)を調査する目的で全国の道を走り続けていますが、最高速度が上がって危険になったと感じたことはありません。最高速度が引き上げられた区間は、もともと見通しの良い片側3車線道路で、高低差やカーブが少ない場所です。合流部や路肩などもゆとりがあり120km/hで走っても、都市部や山間部の高速道路を走るよりはるかに安心です。
また、大きな声では言いにくいのですが、従来は制限速度付近で走行していても、私は絶えず覆面パトカーの存在を頭の片隅に置きながら走行していました。それが、最高120km/h区間なら110km/hで走っていてもその必要もなくなり、気持ちにとても余裕ができました。ただし120km/h区間で140km/hは出ているだろうクルマも目にします。当然そのようなクルマは検挙対象となりますし、今回120km/hに引き上げられた東北道ではスバル「WRX」の覆面パトカーも活躍しています。
















