トヨタ「シーポッド」車いすユーザー向けの1人乗り仕様を開発! 超小型EVを活用する理由とは?

2人乗り超小型EVのトヨタ「シーポッド」を車いすユーザー向けに改良。1人で楽に乗り降りできるモデルが、コンセプトカーとして登場しました。

車いすユーザーの困りごとを解決する超小型EV

 トヨタが超小型車「C+pod(シーポッド)」で新たな取り組みを開始。車いすを使う人たちが、もっと自由に、気軽に使える移動手段として、前席2人乗りのシーポッドを改良したコンセプトモデルを国際福祉機器展2022で発表したのです。

 どのような特徴があるのでしょうか。実車で確認してみました。

1人乗りに改良されたトヨタ「シーポッド」
1人乗りに改良されたトヨタ「シーポッド」

 まず、通常の状態では運転席の部分に座席はなく、助手席側にある座席のみ。その座席は回転式および上下方向チルト式になっており、車いすから乗り移ります。

 次に車いすをふたつ折りにしてたたみ、座席の左横にあるフックとつなぎ、座席の右横にある操作ボタンを押すと座席が運転席方向にスライドしていきます。その力を使って車いすを持ち上げて車内に搭載するという流れです。

 運転は、アクセルをハンドル内側のレバーで操作します。ブレーキもブレーキペダルと直結するレバーを右手で操作する仕組みです。

 開発関係者に話を聞いたところ、開発のきっかけは「東京オリンピック・パラリンピックのとき。豊田章男社長から開発に向けた指示があった」といいます。

 トヨタはいま、グループ全体でモビリティカンパニーへの大胆な転換を図っており、「モビリティカンパニー・フォー・オール(すべての人に移動の自由と楽しさを)」という一貫した考えを持っています。

 トヨタが車いすユーザーの困りごとを調査したところ、おもに3つの視点が浮かび上がったといいます。

 ひとつ目は、優先駐車場が確保しにくい点。近年、高齢者を含めて利用者が増加し、優先駐車場を使えないケースが出てきています。

 ふたつ目は、車いすの積み込みが大変という点。車いすを自力で持ち上げるのはかなりの力が必要で、なおかつ衣服が汚れてしまうことも珍しくないといいます。

 そしてみっつ目は、運転操作が複雑という点です。これまでも両手のみを使う運転機能を持つクルマは開発されてきましたが、より簡単な運転操作が必要との声が多く聞かれました。

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