劣化してても放置しがち!? 雨の日しか使わない「ワイパー」ベストな交換タイミングはいつ?
雨天時にクルマで走るとき、前方の視界を確保するのに欠かせないのがワイパーです。しかし、劣化していても気にせず使い続けているドライバーが多いのが実情。どれくらいの頻度で交換するのが良いのでしょうか。
ワイパーこそ定期的な交換が必要なパーツ
雨の日のクルマの運転で、視界を確保するためにワイパーは必需品です。
しかし、晴れている日は使わないことから、劣化していても気にせず使い続けているドライバーが多いのも事実。
ワイパーはどれくらいの頻度で交換すべきなのでしょうか。
クルマに毎日乗る場合はともかく、週1、2回程度であればワイパーを使う機会も少ないため長持ちそうな気がしますが、外気に触れつつ直射日光に照らされ、雨風にさらされるワイパーのゴム部分は非常に劣化しやすいものです。
神奈川県の現役整備士であるHさんに話を聞いてみました。
「ワイパーのゴムは日差しに照らされ、走行中はホコリや花粉などが付着しやすいんです。
しかも水分を拭き取る役目を担っているため、ウインドウ表面に対してある程度のテンションが常にかけられていることもあり、タイヤ以上に劣化が進む消耗品です。
同じゴム製品でも、ドアやバックドアなどで金属のパネル同士の干渉を防ぐウェザーストリップは直射日光に当たらないだけ劣化が緩やかです」
H整備士いわく、使用状況や駐車環境の違いにもよりますが、できれば毎年、遅くとも車検のタイミングである2年程度で新調するのが好ましいのだとか。
「劣化したワイパーではウインドウ表面に付着した水分を十分に拭い切れず、視界が悪化し危険です。
また、状況によってはウインドウ表面に傷をつけてしまう原因にもなります」
車種ごとに微妙に違うサイズのため適合表などで愛車に装着できるかを確認する必要があるほか、さまざまなメーカーから数多く種類が販売されていることも、交換を手間に感じる要因かもしれません。
雨天での視界をしっかり確保するためにも、1年前後で定期的にワイパーを交換したほうが良さそうです。
※ ※ ※
ワイパー交換はアタッチメント交換に近いので、誰にでもできる作業です。慣れればほんの数分で交換が終わります。ただ、ここで注意点があるとH整備士はいいます。
「アームはワイパーをウインドウに圧着させるためにバネなどでテンションがかかっています。
古いワイパーを取り外したときにアーム部分が直接フロントウインドウに当たると傷ついたり、最悪の場合はヒビが入ったりすることもあります。
そのまま手で持ち上げておくか、ウェスなどを挟んでウインドウ表面を傷つけないようにしてください」(H整備士)
ひと昔前のクルマはワイパーアーム部分にヒンジがあり、立ち上げることができましたが、最近は空力を考慮したデザインでボンネットの一部がワイパー部分と重なっているクルマもあります。
ワイパーでウインドウを傷つけてしまっては本末転倒ですので、傷がつかないように忘れずに対処しておきたいものです。
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