トヨタ新型「高級セダンSUV」は何が変わった? 斬新デザインの新型「クラウンクロスオーバー」はらしさ継承! 新旧「体感」で分かったコト
15代目王道セダンから16代目新型クロスオーバーで乗り味はどう変わった?
15代目から16代目で変わったのは見える部分だけではありません。
パワートレインにおいて15代目は2リッターターボや2.5リッターハイブリッド、3.5リッター ハイブリッドを設定、仕様によって2WDと4WDをラインナップしていました。
あらためて先代の15代目クラウンを試乗した印象では、ドイツのニュルブルクリンクで鍛えたこともあり、意のままに操れる様子は体感でき、市街地から高速道路など低速域から高速域でもフラットな乗り心地です。
また15代目は、車両骨格構造の適正化、防音材の適切な配置に加えて、アクティブノイズコントロールを採用することで静粛性を向上させており、速度域の高い場面でも前席と後席で声を張ること無く会話が出来ます。
そのため新しい16代目を試乗するまでは、15代目でも何不自由ない余裕のある運転が味わえました。
その一方で16代目の新型クラウンクロスオーバーは「2.4リッターデュアルブーストハイブリッドシステム」と「2.5リッターシリーズパラレルハイブリッドシステム」を搭載し、全車に「E-Four/E-Four Advanced」を組み合わせます。
この2.4リッターデュアルブーストハイブリッドシステムは、低回転から力強いトルクを生み出す直列4気筒ターボエンジンと電動パワートレイン「eAxle」、さらに新開発のバイポーラ型ニッケル水素電池を組み合わせることで、アクセル操作に応じてどこまでも加速する感覚を味わえるといいます。
一方で、2.5リッターリーズパラレルハイブリッドシステムは、これまでトヨタが鍛え上げてきた「THS(トヨタハイブリッドシステム)」をクロスオーバーに最適化。
新開発のバイポーラ型ニッケル水素電池を搭載したクラウンならではの上質で落ち着いた滑らかな走りを、より感じることのできるものとなっています。
今回の実車では、2.5リッターハイブリッド車を試乗。街中の低速域では「クラウンらしい」なめらかなで静粛性の高い走りとなっています。
少し速度を上げていくとスポーティではないものの、ハンドル操作に応じた気持ちの良い「走る・止まる・曲がる」を体感でき、これはトヨタブランド初採用の車速に応じてリアタイヤを操舵出来る「DRS(ダイナミックリアステアリング)」による恩恵かもしれません。
気になる点は少しアクセルを強めに踏み込んだときに、THS車ならではのエンジン音が唸る感じがこれまでと変わらず耳障りな印象で、これはほかの騒音が気にならないほど静かなゆえに目立っているのかもしれませんが、生まれ変わった新型クラウンだからこそ改善出来ていれば満点でした。
高速道路の速度域の高い場面では、これまでのTHS車よりもなめらかに加速する様子はまさにクラウンといえます。
また、とくに感動的なのはサスペンションの動きで、高速道路における路面の継ぎ目や凹凸では縦方向に違和感のない動きでショックを吸収しているように感じられ、あと揺れの違和感は覚えませんでした。
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今回、実際に15代目王道セダンと16代目クロスオーバーを乗り比べると、同じクラウンながらまったくの別物ということを改めて実感しました。
しかしながら、随所に散りばめられた「クラウンらしさ」は健在で、見た目で「こんなのクラウンじゃない」と判断している人には一度「触れる・運転してみる」といったことをおすすめします。
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