約45万円の「超小型」EVを「6輪」SUV化!? 「規格外すぎ!」自作で全長約6m&ガルウィングにした中国ユーチューバーの破天荒な「Big EV 6×6」とは
中国の自動車を扱うユーチューバーのWheelsboyは、YiChe Garageが作成した五菱「宏光MINI EV」の6輪仕様車についての動画を投稿しました。宏光MINI EVといえば中国で最も売れたEVとして有名ですが、どのようなクルマなのでしょうか。
五菱「宏光MINI EV」を6輪化したモンスターマシン
Wheelsboyは中国の自動車を評論するユーチューバー。中国で販売される新車だけでなく、改造車や旧いクルマについても扱っています。
そんなWheelsboyが2022年9月に公開した動画で取り上げたのがYiChe Garageが作成した五菱「宏光MINI EV」の6輪仕様車でした。
Wheelsboyはこれまでに、理想汽車やBYD、NIOなど中国のクルマの紹介動画を自身のユーチューブチャンネルで公開してきました。
宏光MINI EVは、2020年8月に発表された超小型EV。発表と同時に販売開始となり、2020年の累計販売台数は4か月強で11万9255台を記録するなど、中国市場のみならず、全世界でもテスラ「モデル3」に次いで2番目に多く売れた電気自動車となりました。
さらに翌年の2021年には1-10月までの累計販売台数が約32万3100台を記録し、中国でもっとも売れている電気自動車の称号を得ました。
MINI(小型)と名乗る車名の通り、4人乗り3ドアの超小型車で、ボディサイズは全長2920mm×全幅1493mm×全高1621mmです。
パワートレインは、最高出力72馬力のモーター。バッテリー容量は9.2kWh(航続距離120km)もしくは13.8kWh(航続距離170km)の2種類を選択可能です。
このクルマの価格は約45万円(2021年当時)ととても安価な価格で販売されていたこともひとつの特徴ですが、YiChe Garageはそんな宏光MINI EVをあえて巨大化させ6輪とした「Big EV 6×6」を作成しました。
Big EV 6×6は、中国の自動車メーカーGWMのピックアップトラック「キャノン」のシャシーとエンジンなどを用いて構築されています。
シャシーの上に宏光MINI EVの延長したボディを搭載。エンジンがボンネットに収まりきらないため、フロントフェンダーより前方の部分はカットされ、フロントフェイスは別途貼り付けられています。
全長は236インチ(約6m)まで巨大化。座席は3列・6席用意されました。
4枚になった乗員用ドアはすべて上方に開く「ガルウィング」タイプに変更され、特別感を際立たせています。
また車軸も一つ増やし6輪化してしまいました。ドライブシャフトはありますが、6輪駆動化まではしていないようです。
YiChe Garageいわく、本当に6輪駆動化するには2万ドル(約289万)かかるため断念したといいます。
ボディの外側にはフレームが増設されているほか、ウィンチやMTタイヤが装備され、かなりワイルドな印象になっています。
エンジン上部にはスーパーチャージャーの給気口のようなものがついていますが、これは実際には機能しておらず、搭載されている最高出力160馬力の2リッター4気筒ターボエンジンにはなんの効果ももたらしません。
トランスミッションには8速オートマチックトランスミッションが採用されており、直線でのテストでは最高時速85 km/hに達したといいます。
このクルマについて動画を見た人は「アメリカ人が考えるMINI EVはこうあるべき」「これでドライブに行く気にはならない」「クレイジー」などとコメントしています。
このBig EV 6×6は公道を走行できないほどの特殊すぎる改造車ですが、中国にはYiChe Garage以外にも幅の広すぎるクルマや巨大なクルマなど、あらゆる規格外なクルマを自作で造る人がほかにも数多くいるようです。
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中国って車検とかどうなってるのかな。イギリスなんかもソファーにエンジンとタイヤとハンドルつけてもナンバープレートを取得できるけど、中国もゆるゆるなのかな。