トヨタ「アルファード」「ランクル」が“新車価格超え”!? 中古車人気「爆上がり」 相場異常高騰の裏側とは
新車の生産が追い付かず! 人気車「アルファード」を売るなら今!?
あわせて、半導体に代表される世界的な部品不足によって、生産出来ない車種の相場も急上昇しました。
例えば、トヨタ「アルファード」の人気グレード「ハイブリッド SR Cパッケージ」は新車価格で572万円です。
これが新車に近い高年式・低走行距離の中古車なら、800万円以上を覚悟しなくちゃならない。
そしてもっと驚くのが、2019年式で2万kmくらい走っていても650万円以上することです。
先日、大手買い取り業者に聞いてみたら「2019年式以降なら、新車価格より高い値を付けさせて頂きます!」とのことでした。
アルファードは、ランクル300やGT-Rとは違い、大量生産モデルです。現行型もデビュー7年が経過し、いずれフルモデルチェンジすることも公然の秘密となっています。
ただ2022年9月末現在、新車のアルファードを買おうとしてもすでに販売店ではオーダーストップしているため、事実上新車が買えない状態にあります。
一方、来年2023年にもデビューといわれている次期アルファードも、仮にいまからオーダーを入れたとしても、部品供給不足の影響はこの先もしばらく続くはずで、納期が見えない可能性も大です。
だったら少し高くてもいいから、いますぐ乗れる中古車にしておこう、という事情が現在の中古車高騰につながっているようです。
現行型のアルファードを持っている人なら、いまが手放す好機ということがいえるでしょう。
さらに驚いたのが「ジェイド」という不人気だったホンダ車です。
売れ行き不振で2020年に終売となったこともあり、1年くらい前までは買い取り値も新車価格260万円の「RS」で、200万円を大きく下回っていました。
けれど、今や極端な中古車不足にあります。
特に走行距離の少ない高年式車が足りなくなっているらしく、2~3万km走っているジェイド RSで259万円といった相場。買い取り価格はイッキに50~70万円上がったといいます。
さらに、輸入車は具体例を挙げる必要無いくらい、全般的に相場が上がっているようです。
2年前に450万円で買ったメルセデス・ベンツ「Eクラス」の中古車を、500万円で買い取ってもらった、なんて話はザラに聞かれます。
トラブルが出た時に猛烈な修理価格がかかるハイブリッドやPHEV(プラグインハイブリッド)に代表される「電動もの」の相場は厳しいようですが、ディーゼルのように燃費が良くて走りも良いパワーユニットだと、驚くほどの値が付いています。
このような中古車市場の「混乱」はしばらく続きそうです。
ここにきて、西側諸国の新車が買えなくなったロシアに向けた中古車輸出もジワジワ増えています。
そもそも円安の影響で、日本の中古車は海外から見ればバーゲンセールのような価格といってよいでしょう。新興国のバイヤーも競うように日本で中古車を買っています。
高値が付くようなクルマを持っているならこのタイミングで手放し、相場が落ち着くまで安いクルマに乗っておくのも面白いのかもしれません。
Writer: 国沢光宏
Yahooで検索すると最初に出てくる自動車評論家。新車レポートから上手な維持管理の方法まで、自動車関連を全てカバー。ベストカー、カートップ、エンジンなど自動車雑誌への寄稿や、ネットメディアを中心に活動をしている。2010年タイ国ラリー選手権シリーズチャンピオン。
えっマジ?
俺ジェイドの後期型RSに乗ってるんだが、買取価格上がっているのか…
ちょいちょい気になる部分はあるけど良い車だよ!
多人数で遠出する機会が多い人には是非ともおすすめしたい。後席が本当に快適だから。