「アイサイトX」非搭載にはワケがある

　スバルが新型クロスオーバーSUV「クロストレック」を2022年9月15日に世界初公開しました。

　クロストレックは「XV」の海外名として使用されてきましたが、全面刷新する新型モデルより、グローバルでクロストレックの車名が用いられることになります。

　今回発表された日本仕様は、2リッターハイブリッド（e-BOXER）のみ。現行XVは1.6リッターガソリンと2リッターハイブリッドがラインナップされますが、新型クロストレックはハイブリッド専用車となり、2023年に発売される予定です。

　新型クロストレックでは次世代「アイサイト」に広角単眼カメラを追加して3眼カメラを国内初採用し、より幅広いシーンで安全運転をサポートする機能が注目されます。

　従来からあるステレオカメラは新型のステレオカメラユニットを搭載し、画角を従来型の約2倍と大幅に拡大。画像認識ソフトや制御ソフトを改良し、より広く遠い範囲まで認識できるようになりました。

　さらに新採用の広角単眼カメラは、低速での走行時に二輪車／歩行者を認識することが可能。これによりプリクラッシュブレーキで対応できるシチュエーションを拡大し、歴代アイサイトとして最高の性能を誇るといいます。

　11.6インチの大型のセンターディスプレイが装着され、先進的なインテリアを実現しています。このディスプレイはさまざまな機能が集約されたスバルの最新インターフェイスとして、「レヴォーグ」や「WRX S4」「レガシィ アウトバック」に装着されています。

　なお、レヴォーグ、WRX S4、レガシィ アウトバックには、高速道路で高度な運転支援をおこなう「アイサイトX」が搭載されており、新型クロストレックへの採用も期待されますが、新型クロストレックにアイサイトXは搭載されません。

　高速道路で渋滞時にハンズフリー走行ができたり、料金所通過時に減速したり、ウインカー操作だけで車線変更ができる機能は便利であるけれど、どうしても車両価格が高額になります。

　レヴォーグの場合、アイサイトXの有無で38万5000円の価格差が生じますが、初期受注では9割のユーザーがアイサイトX搭載車を選択するほど人気を集めています。

　一方、新型クロストレックはスバルのSUVラインナップではエントリーモデルです。

　スバル関係者によると、なるべく買い求めやすい価格設定にしたいということでアイサイトXの搭載は見送られたといいます。

　なお、現行XVの2リッターハイブリッドの価格は265万1000円から295万9000円。新型クロストレックの価格は発表されていないものの、多少の価格上昇で収まっていることが予想されます。

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　新型クロストレックは都会からアウトドアシーンまで幅広く活用でき、運転しているときも外から眺めているときもワクワクするような突き抜けた個性的なデザインを実現しました。

　外観は、迫力のある大型のヘキサゴングリルを装着。フロントグリルをはめ合うようなクラッディングが施され、アグレッシブでワイルドなSUVに仕上がっています。

　内装は使い勝手の良さと居心地の良さを重視。ドアやリアゲートの開口部には滑り止め機能を備えたサイドシルプレートが装着されますが、山脈や新型クロストレックをモチーフにしたテクスチャーが施されるなど、機能性と遊び心を両立したアイテムも盛り込まれました。